『芝居道』神保町シアターにて。1944年、成瀬巳喜男監督、長谷川一夫、山田五十鈴、志村喬、花井蘭子、ら。
色恋を忘れて「道」に邁進する為に故郷を離れて東京へやられる長谷川一夫、、、はて、どこかに似た話があったかいな、と思いきや、確か『姿三四郎』がそうではなかったか。芝居も「道」であり、一人前になるまでお互いに別れる事を忍んで耐える健気さを魅せる、長谷川一夫も山田五十鈴も本当に上手いもんです。
芸人として成長していく様子、決して簡単な撮影ではないはず。1944年1月という時期に、日露戦争を勝ち進むストーリーを組み立て、極端な戦意高揚を煽り立てるでもない自然な仕上がりが好感度を高いものにしていましたし、男の出世の為に女が犠牲になりますが何とかハッピーエンドとなりホッとした余韻も大変心地好く。花井蘭子も脇役としては勿体無い程の輝きでした。
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