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2019年10月29日03:44

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こんな2時間半の大作映画を作るなんて、ハリウッドはやはり“狂気の都”だと思う。ドリュー・ゴダード監督「ホテル・エルロワイヤル」(2018)。

「ホテル・ムンバイ」のパチもんかいなと思いましたが、1年ほど前に映画情報番組で告知されていたことを思い出しました。ネバダとカリフォルニアの州境に位置するホテル、エルロワイヤルを舞台にした奇妙な映画です。

まずホテル・エルロワイヤル(モーテルみたいなもの)が2つの州にまたがって建っていて、部屋に大した違いはないのですが、酒の販売はネバダ州側に限るらしい。そもそも、そんな説明の前に一室に泊まろうとした客が、カーペットをはがし、さらに床板をはがして、床下になにやら隠します。そのあと誰かが訪ねてきて、その宿泊客を撃ち殺してしまう。

どうです? ちょっと見たくなるでしょ。そして10年後、そのエルロワイヤル・ホテルに4人の客が訪れる、という展開です。セールスマンらしき男(ジョン・ハム)、神父(ジェフ・ブリッジス)、歌手志望の女(シンシア・エリボヴォ)、そして宿帳に名前を書かない謎の女(ダコタ・ジョンソン)で、ホテル側として若い男性従業員(ルイス・プルマン)が対応します。

とりあえず、冒頭の無言劇で“つかみ”としては十分だったので、途中で止めることなく見終わりました。だからといって、面白さは保証しません。それはこの展開にもかかわらず、劇場未公開になったことが証明しています。ですから、御用とお急ぎの方は、ここで読むのをやめるのが建設的だと思います。

唯一のホテル従業員を演じるルイス・プルマンって、僕には初顔なのですが見た感じがする。そしたらなんと、ビル・プルマンの息子なんですね。「インデペンデンス・デイ」の大統領の息子が、こんな辺境のモーテルにしか勤められないのか?←それを言い始めたら、マイティ・ソーたらいうスーパーヒーローの野郎が、新興宗教の教祖みたいになって出てきますけどね。このクリス・ヘムズワースこそ、「ゴーストバスターズ」で電話番すら勤まらなかった人ですから、カルト教祖と言われても信じがたいのです。

しんどいのは、ひとつひとつ章だてしてテロップを出すから、めんどくさいんです。テロップのところで流れが断ち切られるから、サスペンスが持続しない。そしてまた、章に分けて語るほどの内容がないよ(あっ、座布団取られた!)。そして僕にとって唯一のアイ・キャンデーであるべきダコタ・ジョンソンの妹役ケイリー・スピーニーが、キャンデーの役を果たしてない。←ファニングの方は「なんとかシェイド」の一作目で見限ってます。祖母の品格が感じられない女優さんでして。

なんでもこの映画、ストーリーを明かさずに製作されたようで、スタジオのトップ以外シノプシスも明かされなかったそうです。その反動か、imdbのシノプシス欄に、各章ごと細かに記載されています。だから途中多少舟を漕いでも、これを読みなおせば筋が分かる。←英語だから大して分からんけど、分かる必要もない映画なんですわ。

ということで、こんな映画を2時間半近くかけて見るんだったら、そんな風にどぶに捨てている時間をかき集めて、吹奏楽コンテストにでも出る努力をした方が圧倒的にマシです(意味、分かるよね?)。冒頭の10分に騙された僕が間違いでした。
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