mixiユーザー(id:20839049)

2019年06月24日20:06

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イレブン ミニッツ

『イレブン・ミニッツ(11 Minut)』国立映画アーカイブにて。2015年ポーランド、イエジー・スコリモフスキ監督&脚本、パウリナ・ハプコ、ら。
アイルランドとの合作との事ですが、ロケの殆どがワルシャワで行われ、作品自体一部の英語は別にしてポーランド語でした。この監督、ウッチ出身でウッチ映画大学を卒業しているとの事、今やウッチは知る人ぞ知る存在の街になった感ありです。ちょっと難しい映画で上手く感想を伝える自信がありませんが、夏目漱石著「夢十夜」の如く、スコリモフスキ監督の脳内を辿らされているように鑑賞させられた感じです。映画監督と女優、隅におけない関係に心落ち着かない嫉妬深い夫が巻き起こしてしまう悲劇、単なるスリラーではなく、冷戦後の東欧社会における拝金主義やモラルの崩壊や今でも続いているかもしれない様々な屈折をここでも感じてしまいました。東欧映画が単純にハリウッド路線を真似てしまうとつまらなくなるものですが、どこかで一味も二味も違う路線を歩もうとする味付けも鑑賞時の楽しみの一つです。修道女達が路上のホットドッグ屋台に群がって頬張る様子や、高級ホテルのボーイがルームサービスを運ぶ途中に摘まみ食いをするシーン、そして質屋へ押し入った少年がトイレで首を吊っていた質屋主人を発見、等、多分にルイス ブニュエル的な要素も垣間見せてくれていました。
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