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2019年06月11日08:30

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お加代の覚悟

『お加代の覚悟』1939年、島津保次郎監督、田中絹代、三宅邦子、上原謙、ら。
日本舞踊の内弟子として長年 住み込みを続けるお加代を演じる田中絹代の舞いをこれだけ堪能出来る作品も少ないのではないでしょうか。三味線も弾いていますが、作品の半分位を田中絹代の舞いが占めている感じです。同じ様な内弟子を杉村春子が別作品で演じていましたが、田中絹代は一時の恋心を芸の妨げになるからと師匠役の三宅邦子に優しく諭され、一心不乱に舞い続けるシーンは圧巻です。先に公開された『愛染かつら』で共演した上原謙のインパクトは弱く、三宅邦子の若師匠振りも見事でした。30歳の田中絹代が19歳の内弟子を演じ、23歳の三宅邦子が師匠を演じていますが殆ど違和感がありませんでした。慰問袋に詰める為の贈り物を用意する二人の会話からは時代を感じさせられるものの、芸の道に向き直って邁進する直向きさを上手に描いていると思いました。未だ観ぬ名作の一つでした。
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