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2019年06月03日23:53

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金閣寺の燃やし方

『金閣寺の燃やし方』2010年、酒井順子著。
○○の仕方、とはタイトルだけでも人を惹き付ける効果があります。「 地球の歩き方」とか「私 プロレスの味方です」とか、昔それぞれに飛び付いた口です。何となくページを捲っていた前半から急に頷きの連続に変わりました。今年に入ってから三島由紀夫の「金閣寺」を再読、水上勉の「金閣炎上」と「五番町夕霧楼」を読み、映画「炎上」や「五番町夕霧楼」二本を鑑賞しただけに、分かりやすい解説に余計に説得力を感じました。林養賢、三島由紀夫、水上勉、、、犯罪者と大作家を度々並べるのは不謹慎極まりないですが、林養賢に対する水上勉の心情、そして三島由紀夫に対する水上勉の心情が更に掴めるような気がしました。先週末の土曜日に国立映画アーカイブで『ヤン・パラフ(Jan Palach)』を観たところですが、不思議にというか、事前にというか、プラハのバーツラフ広場で焼身自殺を遂げたパラフの「心情」なるものを思い遣らざるを得ませんでした。ヤン パラフを観ながら、金閣寺を燃やした林養賢、市ヶ谷自衛隊で自決した三島由紀夫、をダブらせのは私だけではなかったのかもしれませんが。ハンガリー動乱の1956年に林養賢が逝き、プラハの春1968年に三島由紀夫が盾の会を結成、翌1月にヤン パラフが逝き、1970年に三島由紀夫が逝った、、、この数日間は京都とプラハの間で脳味噌が往復している状態です。またしても自分には重過ぎるテーマを背負い込みかけているところです。そうこう考えているところに並行してショッキングなニュースも飛び込んで来ました。元事務次官で元駐チェコ大使による事件、、確か以前に広尾のチェコ大使館で見かけたような記憶があり、ショックで何とも暗い気持ちにさせられているところでもあります。
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