小さな詩集

「２０世紀の通信に」

星君が
姿現れ
次元したら
誰がして
声にならない
雲の下
賢治の姿で恋してる
なんて不器用ソリューション
アライメント
て てわたしできたら
れ れ
び び
システム

僕が
笑ったら
微かで意味が分散したまま
紙飛行機の行方が20世紀

君が笑う
ぼくは遠い
通信が途絶えたところで



「位置のかけちがい」

星姿推し
未来見た押し
ボタンの
かけちがい
星崩れ押しちがえて
たがえた
みっくすじゅーすが

文字のボタンを押し

スマホが
転化する

方位
転位




　「りっぷくりーむ」

　文字が笑った
　文字がはにかんだ
　丸文字トーキョー。
　みたいだ
　点と点でランプが
　すきっぷでいそっぷ
　とりっぷ
　ことりっぷ
　お菓子のこと



　「並べた文字」

　からおけ
　からあげ
　おたべ
　おあげをおあげおあえあおえあお



「プールに浮かぶ女子高生の音楽」

どりっぷ
しょーとりっぷ
決定打の未定が鳴っていて
階段では

告白に
ちかづく20世紀の
ちかく
ちいちいさんぽしたら
ちい
うしなわない言語感覚が
階段を上がる
学校の絶頂が
プールに浮かぶ女子高生の謎




　遠いみらいについて
　ついた
　ついった〜。着いた。



　星姿崩れ
　雲のながれに青春を重ねた
　ダゲレオタイプの声


　放送事故
　みたいなポエムがクロールで
　校庭の上の宙空プールを
　たてに眉村ちあきしながら
　笛を吹き
　放送室を爆発させた
　例の古典の授業が
　先生の全裸の予言で魂が復帰する
　清潔な朝


「オタクネーション」

乱打
した
川コンビネーションの
楽器風
データみたいな身体が
河川敷で
乱打した
らむ
だ
した らむりら てんだ。
ほそ。さむにだ。
さむいだ。
サイダー、
バイバー、
ジャー、ジャー、
20世紀にオタ芸が響くネオン



「ての温もりに」

星姿消え
橋桁はたてにのび
都市の記憶をたしかにしながら
端の端で
耳を
澄ますスマホ変換交換機種変
記憶は不確かに
スマホを実装して仮装する
星姿は消えて
てのきおくがはじまりになる