mixiユーザー(id:20839049)

2019年01月17日07:47

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あらくれ

『あらくれ』1957年、徳田秋聲原作、成瀬巳喜男監督、高峰秀子、上原謙、森雅之、加東大介、仲代達矢、ら。
勧めるままの結婚を拒絶し家を飛び出した大正女の高峰秀子(お島)の勝気、行動的、男勝りぶりに一段と輪をかけているのが、上原謙の頼りなさと森雅之の優柔不断さであるように見えます。加東大介も結果的にはお島に見捨てられ、最後は仲代達矢に声が掛かってしまいますが、その後も高峰秀子演じるお島の人生は文字通りに「あらくれ」と続くのでしょう。次々と男を利用し乗り換えて行く事が人生の糧となるような描かれ方です。ここでは愛や恋や感傷よりも、生き抜く為に生活力ある男を結果的に利用し続ける女の必死さを描き、チャキチャキの高峰秀子もよくそれを体現出来ていますね。ところで、加東大介と開店したばかりの洋服屋の宣伝チラシを、東京芸大の正門付近で配る高峰秀子、門衛に咎められてしいますが、間髪入れずに卒なく門衛の手に何かを握らせて配布を続ける様は実に自然で、これを目くじらたてて「賄賂」と呼んでいては潤滑な?社会も成り立たなかったのではないかと思わされました。
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