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2018年10月31日09:41

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鍛えれば強くなるか?

強い肉体が生存競争に有利に働くのなら、訓練しなくとも強い筋肉と鋭い運動神経が自然と備わるようになっていればよいと思うのだが、そうはなっていない。
どんな動物も野生においては常に食料を探し続けている。食料が豊富なら繁殖死個体数が多くなる。いきおい、自然状態において野生動物はたいてい飢餓線上にあると見て間違いない。乏しい栄養は、まず生存に必須な脳や内臓に供給される、その残りが筋肉などに振り向けられるのである。限られた資源を不必要な部分にまわすわけにはいかない。そんなわけで使用頻度の低い部分の筋肉はやせ細ったままとなる。

つまり、もともと我々の体には強くなる潜在能力が備わっている。しかし、その潜在能力を抑制する仕組みも備わっている。鍛えるというのは強さを直接引き出すのではなくて、その抑制を取り除くことによってもともとあった潜在力を開放するのだということである。つまり、我々は「鍛えれば強くなる」という性質を獲得しているのではなくて、「鍛えなくてはあえて強くはならない」という性質をもつことによって淘汰の網の目を潜り抜けてきたのである。
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