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2018年07月23日11:25

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世界はなぜ「ある」のか?

数日前からジム・ホルトの「世界はなぜ『ある』のか」を読んでいるが、実に面白い。「経験の到達できないことについては、いくら考えてみても正しい結論を得ることはできない。」とお釈迦さまもカントも口をそろえて言うのであるが、人はどうしてもそれを考えずにはいられないのだろう。ライプニッツ以来、天才たちがこの問題に膨大な知的エネルギー傾注してきた。その知的副産物も少なくはないようだ。
しかし、この問題に関する限り、釈尊やカントの正しさはゆるぎないように思える。多宇宙論の鬼才デイヴィッド・ドイッチュも次のように述べている。
「われわれは、ますますよい説明に向って自力で進んでいます。だから、究極の説明は決して得られないんです。『究極』を装うどんな説明もろくでもない説明でしょう。なぜかと言えば、なぜそれが正しい説明なのか、つまりなぜ現実がそうなっていて別のようになっていないのかを説明するものが、何も残っていないということになりますからね。」(191頁)
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