mixiユーザー(id:235184)

2018年05月29日06:30

131 view

プレミアムフライデー

 いつ死語になるかな、と楽しみにしている単語です。ついでですが、私は就職してから「土日が休み」という労働契約が結べたことがありません。つまり、これまでずっと「土曜は出勤日」。たぶんこれからもずっと「土曜は出勤日」。だから「プレミアムフライデー」と言われても「何それ?」です。有給がフルに消化できる方が、よほど嬉しいなあ(これまでの人生で有給もフルに消化できたことがありませんので)。

【ただいま読書中】『アジサイはなぜ葉にアルミ毒をためるのか ──樹木19種の個性と生き残り戦略』渡辺一夫 著、 築地書館、2017年、1800円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4806715360/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4806715360&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=2c59611a1fa0c3a5ac160eb4d31a1401
 ガクアジサイは、細胞の液胞に色素のアントシアニンが含まれていますが、赤色のアントシアニンがあるところにアルミニウムが吸収されると色素は青色に変わります。このメカニズムを使って、アジサイの花色の青色を強くするためにアルミニウムを強化した土壌改良材をホームセンターで売っているそうです。金属を体内にため込む植物を「金属集積植物」と言いますが、チャノキ(茶の木)もアルミニウムを集積するそうです。アルミニウムは植物にも動物にも毒ですが、茶程度では健康障害は起きないそうです(ただしアジサイの葉は食べない方が良いそうです)。ヤブムラサキやユーカリは金を、コシアブラはマンガンを集積するので、その葉を分析したら地下の鉱脈がわかるかもしれません。イネはカドミウムを集積するのでイタイイタイ病が起きてしまいました。
 先駆種という言葉が紹介されるのは、ドロノキのところ。火山噴火や泥流などで森林が破壊された後、真っ先に生えてくるタイプの植物で、北海道ではドロノキ・シラカバ・ダケカンバ・アカエゾマツなどです。森林破壊(擾乱)は、普段は陰に隠れている先駆種に繁栄のチャンスを与える点で種の多様性に貢献しています。
 モチノキ(鳥もちの材料になる木)では、実に産卵するコバチの活動を妨害するために、未受精の種子を大量に生産して“本命"の実を守ろうとします。昆虫相手ではなくて、気候変動と戦う樹木もいます。樹木は移動はできませんが、定住生活をしながらでも様々な手段で種を保存しようとしています。本書の最後には、樹木と昆虫の両方に寄生する能力を持つことによって生き延びようとする微生物(ファイトプラズマ)が紹介されます。自然界は、したたかで繊細なバランスの上に成り立っているもののようです。


1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年05月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031