mixiユーザー(id:235184)

2018年03月22日07:14

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寝たら起きる

 言い回しとして「二人で寝る」はありますが「二人で起きる」はあまり言いませんね。

【ただいま読書中】『応天の門(7)』灰原薬 作、新潮社、2017年、580円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B073J8SKPL/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B073J8SKPL&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=9c11bce3fd33141e16d3a9a8267c6712
 清和帝への入内をめぐって、藤原家の内紛が起きます。藤原北家の筆頭藤原良房は姪の高子を入内させようとしきりに画策していましたが、右大臣藤原良相(よしみ)は自身の娘の多美子を入内させる勅許をちゃっかり得てしまいます。良房からの横やり(たとえば暗殺)を恐れる藤原常行(ときつら、多美子の異母兄)は、身辺警護のために検非違使である在原業平を頼ろうとします。しかし、業平はかつて藤原高子と駆け落ち未遂を起こした“前歴"がある人間です。それぞれの人の「過去」と現在の権力のせめぎ合いとが複雑に絡み合います。
 さて、多美子“争奪戦"が始まります。入内を首尾良く妨害できるか、その妨害から多美子を守り通して入内できるか、多美子という“トロフィー"をめぐって、人を使い捨ての「駒」のように扱う「ゲーム」が始まったのです。そしてそこに、菅原道真も(また例によって本人の意に反して)巻き込まれてしまっていました。藤原家にかかわればかかわるほど「敵」が増えることがわかっているのに。
 そして、がちりと大きな音を立てて「歴史の歯車」がまた一つ回転をします。


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