mixiユーザー(id:20839049)

2018年01月07日15:57

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現代人

『現代人』1952年公開、渋谷実監督、池部良、山田五十鈴、山村聰、小林トシ子、多々良純、ら。
まだ熟れ切れない山田五十鈴の悪女振り、ふてぶてしい程に我が儘でアプレな現代人を演じる池部良、病気療養中の母親と心を寄せる池部良との狭間に輪をかけるような父親でダメ男振りの山村聰への激しい心情で
揺れ動く小林トシ子、、
それぞれの持ち分が重くのし掛かったまま収賄、殺人、放火という世間を騒がす事件に発展しますが、牢獄の中で冷静に文章をしたためる池部良が人間の醜さにゾッとしました。1952年当時の"現代人"とは、平成30年の現代以上に、戦後の価値観崩壊にもがきながらも、食べる為に現実逃避を正当化してしまう空気が強く蔓延していたのでは?、と想像してしまいました。
バーのマダムを演じた山田五十鈴以上に、優柔不断な父親を疎む娘を演じた小林トシ子のハッキリとした物言いは今でも新鮮さを感じさせてくれました。
九段丸の内公園周辺や武道館近くでもロケが行われていたんですね。戦犯帰還促進運動なる運動に署名する小林トシ子も印象的でした。
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