バスのエンジンが暖かい
吐瀉物は暖かく演繹された地図が
混じり合う地点に生命を呼ぶ、体液と運河の
翳る水飲み場に
復活を風とする乳の香をに切られる
巧みな舞踊は柴のように乾いている
月がでた
誰かが鳩を追い
わたしが銀杏を踏む
茅の神経へ蟷螂が卵鞘を産み付ける
屍
惑う月明かり
ハッセー
月がでた
癌化した齧歯類の塊を無縫のシーツで
転がして
単一軌道上で
スナップを効かせて軌道を守って
投げ付けて
言葉は永遠の木馬
豚のように肥えて
赤道に近いほど時が適当で皆で
緩やかに貧しくなってゆく
肥えている
めっとりと旬をいつわり肥えて
言葉の穂先を
そっと抜き去る夜半
われわれは夜を視ている
海へ続く闇を
あきちゃえばいいのに
言葉が袂で冷えること
あきちゃえばいいのに
少なくともわたし
便座にわだかまる経血
分銅は放つ、熱
地の底をふたりで舐めた、
この舌で
電荷が
聖に
消えた
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