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国道の垣根に実が成っている血のような実が濡れて震えている真昼にはしゃいで、踏みこわした貝たち今、鼻のさきを灯して歩いてる切り裂いてよ、スワロウテイル旅立ちに震えている踵は傷つき、喉から讃美歌を放ち反射炉と化した目を、まっさおに燃やしてる天体
月が欠けるだが時は流れぬ手の内の脂こい汗の中で乱反射している胎児は名付けを叫び逃れて満ちる月の自縛の舞踏をこばみ光ることを拒むと時がゆかない陰核の先生行員は牢に半笑いし夕を待つ股を伝う小便のぬるみ羽根は染まり鋏を振る雪の螺旋や溜め息する鉱物
いぬへのモガリおばあちゃんはにごったむぎ茶を夏の日に飲むタイル張りの脱衣場の花の模様に点の血の花を咲かす雌犬可愛い「bitch」が捺した点々ガハハ!どりゅっと、あるある!高座の法悦に噴いた拍子にベージュのシュミーズをふくらむ山盛りが!どりゅっと
青空へむかう紐のないバンジー・ジャンプを儀式だろうと観ていると限界集落の生垣のかすみで次次と逞しい男たちと柔軟な女たちが落ち際にぎゅんと捩り物理的なユーモアをこじらせて確実に未熟な性を川面で輝かす、まるでかいつぶりみたい最も遠くにいる人工の
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