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2017年11月04日23:49

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悪い奴ほどよく眠る

『悪い奴ほどよく眠る』1960年公開、黒澤明監督、三船敏郎、森雅之、香川京子、志村喬、ら。2時間31分を感じさせない程、三船敏郎、森雅之、香川京子、志村喬、らに引き込まれました。私生児である自分の父親を死に追いやった相手を憎み、復讐する為に戸籍を入れ換えてまで相手の懐(秘書)に入ったのだ、と、西(三船敏郎)は少なくとも二回に渡って語っています。「戸籍を盗む」、「戸籍を交換する」、「戸籍を売る」、というような行為は映画の中だけではなく、日本でも昔から実際に横行して来たのだと確信させられます。火山に身を投げて自殺しようとするところを三船敏郎に助けらた男が、死んだものとされて自身の葬儀があげられているようすを車の中から三船敏郎と一緒に覗き見するシーンが生々しいです。香川京子はこのロケで顔を何針も縫うほどの大怪我を負ってしまい女優生命を脅かされた、三船敏郎の優しい心使いが身に染みた、と伝わっていますが、益々 三船敏郎を見る目が違って来ます。森雅之が演じたは初老役は迫力がありました。映画の最初と最後でしつこい程に"悪い奴ほどよく眠る"という太文字タイトルを視覚に焼き付けられますが、公団とゼネコンの汚職に対する黒澤明の怒りと正義感がそうさせた、と解説されていますが、この映画には黒澤明の意志を感じる事が出来ました。

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