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2017年10月12日06:47

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好戦家

 戦争を望む人は、戦争孤児の発生をも望んでいます。それともそういった子供たち全員の面倒を親代わりに見るつもりなのでしょうか。

【ただいま読書中】『戦災孤児 ──駅の子たちの戦後史(シリーズ戦争孤児(1))』本庄豊 編、汐文社、2014年、3000円(税別)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4811320859/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4811320859&linkCode=as2&tag=m0kada-22&linkId=993444318bb89ddf8a4caa799e5930c2
 戦後日本中に「戦争孤児(浮浪児)」が大量発生しました。主に空襲で家と親を失った子供たちですが、その多くは「駅」に集まりました。東京では上野駅が有名です。本書でも上野駅が登場しますが、それ以外の駅(主に京都駅)が取り上げられています。
 「闇市」「シラミ」「DDT」「靴磨き」「乞食」「栄養失調」などの言葉が解説付きで登場します。というか、もう「解説」が必要なんですね。たった七十年前の日本なんですけど。
 意外な話題もありました。たとえば「京都に空襲があった」こと。京都には空襲はなかった、と思っていたのですが、1945年1月16日に東山区馬町の空襲で死者41人、負傷者48人、被害家屋316戸、6月26日の西陣空襲では死者50人、負傷者68人だそうです。もう一つは「中国の戦災孤児」の話。1939年中国人の戦災孤児68人が大阪四天王寺悲田院内の「中国児童愛育所」にやって来ました私は魯迅との交流でその名前を聞いたことがある西村真琴さんが、中国訪問で孤児の存在に心を痛め68人の孤児を引き取るきっかけを作ったのだそうです。
 本書の写真に写っている孤児たち、生きていれば今は八十代のはず。どんな人生だったのでしょうねえ。


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