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2017年02月20日16:24

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when the deal goes down

昨日は武蔵野詩人会議の例会で長谷川縁さんがボブ・ディランの詩の話をするというので、秋津に遊びに行った。「風に吹かれて」はよくみると「blownin' in the wind」(進行形能動態)で、「blown in the wind」(受動態)ではない。なるほど。片桐ユズルは本文では「舞っている」と訳しているが、タイトルはよく知られた「風に吹かれて」で妥協したらしい。などなど、面白かった。

私はほとんどディランの曲を聴いていないので、せめて著名な曲を聴いてみようとYou Tubeで聴いていた。するとその中に変に懐かしく、聴いていると泣けてくる曲に出会った。俺もセンチだなあと思ったが、その曲の歌詞を知りたくなった。

その曲のタイトルは「When the Deal Goes Down 」。コピーして電車の中で読みながら行ったが、肝心のタイトル部分がわからない。それは毎回最後の部分でリフレーンされるのだが。

And I’ll be with you, when the deal goes down

私の単純な解釈では人は、生きている間、肉体を与えられている取引(deal)期間で、死によってそれが終わった時に魂はあなた(神)のもとにいくだろう、という感じではないかと思う。米語圏の人はすぐわかるのだろうと思ったが、ネットでこの詩の解釈をめぐるページを今日見つけ読んでみたら、冒頭から「when the deal goes downとは何を意味するのか?」が謎だということから始まっていた。その人は最終的にはキリスト教的に解釈したいらしくマタイ福音書などを引用したりしている。ディランは詩の解釈を語ることは決してしないという。実に正しい。同ページは以下に(英文)。

http://www.keesdegraaf.com/index.php/158/bob-dylans-when-the-deal-goes-down-lyric-analysis-part-1

長いので第一番だけ訳してみよう。

夜の静けさの中で、
太古から射す世界の光の中で
(そこで智慧は闘いにまみれて育ってきたのだが)
私の混乱した頭は無駄にあがく
人生の細い路をおおう暗闇に取り囲まれて
その時々の目に見えぬ祈りは
大気の中をただよう雲のようだ
明日はまた回り続ける
われわれは生きそして死ぬ そのわけも知らずに
しかし肉体を生きるという取り決めも終わるとき
私はあなたのもとにゆく   (全部で4番まである)

この曲が収められたアルバム「モダン・タイムズ」は2006年、ビルボードのアルバムチャートで1位、グラミー賞受賞のほか米ローリングストーン誌や英アンタック誌で年間ベストアルバムに選ばれているそうだ。その中で上記の曲の人気度がどんなものかはわからないが、私は単純なカントリー風の、慈愛に満ちた感じが気に入った。もしそれが神に捧げられたものだとしても、よいものなのでしかたない(そうでないとバッハも聴けなくなってしまう)。上記アルバムは日本でも売られているだろうから、和訳も載っているかも。それを見れば私の訳のでたらめさも明らかになるだろう。ご興味のある方はYou Tubeで聴いてみて下さい。「Modern Times」もYu Tubeにあったので聴き始めたが、さすがに途中から消されていた。仕方ないのでアマゾンに注文した。

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