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2016年08月29日08:24

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進か真か新か

 私は「ゴジラ」シリーズはこれまでほとんどを映画館で観ています。で、最新作の「シン・ゴジラ」はどんなものかと観に行きました。いやあ、すごかった。第一作だけではなくて、今までのいろんな作品からの“引用”も散りばめられていますが、それ以外にも「現在の日本」「3・11」もしっかりと映画の中で機能していますし、ニコ動を一捻りしたような映像・音声表現も使われているのは笑えました。きっちり「現在ただいまのゴジラ」です。
 ゴジラを観るのは初めての家内も取りこぼしは相当ありますがとりあえずは楽しめたようです。ただ、彼女は二回は行かないと宣言しているので、次は一人で行かなくちゃ。私も取りこぼしが相当ありそうなので。

【ただいま読書中】『徐福 ──日中韓をむすんだ「幻」のエリート集団』池上正治 著、 原書房、2007年、2400円(税別)
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 秦の始皇帝は中国の統一という偉業を成しましたが、不老長寿も求めていました(というか「始皇帝」という特別な人間が、他の一般人と同じ「寿命」に縛られるのはおかしい、という発想もあったでしょう)。そこに斉の国の方士(神仙・医薬・健康などの専門家)徐福が「遙か東の東海に蓬莱山があり、そこには不老長寿の霊薬がある。神への供物として数千人の童男・童女を引き連れて海を渡り、霊薬を手に入れてきましょう」と提案します。
 「徐福」は本当は「徐巿」です。「巿」は「市場の市(いち、5画の漢字」ではなくて「巾に横棒(読みはふつ、4画の漢字)」です。「徐巿」は中国語では「Xu-Fu」と発音されるのですが「福」もまた「Fu」のためいつのまにか「徐福」になった、と考えられます。
 中国はもちろん、日本にも各地(九州から青森まで。最近は移民によって北海道にも徐福伝説が持ち込まれたことが“発見”されています)に徐福の伝承やゆかりのものが伝えられています。私が驚いたのは、韓国にも複数の徐福伝承があることです。徐福は朝鮮半島経由で日本に渡ったのでしょうか? それにしても、徐福は卑弥呼よりも400年は前の人です。その時代の人の伝承がどうやって今まで残ったのでしょう? 不思議です。卑弥呼のことさえ私たちは中国経由(魏志倭人伝)で教わっているのに。
 日中韓の徐福研究者は、大変熱心に活動をしています(著者が熱心に活動をしていて、“類は友を呼”んでいるのかもしれませんが)。もし「徐福」が本当に移民団と富や大量の文物とともに日本にやって来たのでしたら、それは「日本」に相当のインパクトを与えたはずです。私たちが「海外」にポジティブなイメージを持っているのは、徐福がもたらした「日本人の原型」なのかもしれません。


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