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2016年06月26日21:16

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南国


社会保障についておもう
さっきはヤシガニをみた
おもう、おもいつつ

ぴたぴたと、なでる
ひたひたとおれをおくる
のらいぬのあたま
こんな暗夜には

清貧
なんて言葉、枯木の、うろのよう
ひたすらまずしく 海はすみわたり
だらしない 1枚のシーツを、5人で代える
敬虔で、枝のようにやせた、児童たち
放課ののちに、がらくたのアクセサリをひさぐ
ちゃんと、童心の、ままに

のらいぬの、ひとみ
億万の、ほしのひかり
風が、つよいね相棒、
どこまで、ついてくる?

ニュースが終わり、えんえんとキッチンでふざける
おんなたちが映しだされていた
ハニー、
そのしょんべんシャワー、湯加減どうだい?
お先に一杯、プルタブをこねってバラ売りのタバコをつまみ
社会保障をおもうんだ
みんなまずしく、だらしない
眺望できた、雷雨のさかいめ
ためいきを
スコールがぶっとばした

研きぬかれたタイルのストア
錆びたトタン、腐れた木材の屋台
武装した警備員が、あくびをしてた
はらをこわして寝込んでも、いいね
白熱灯へこれでもか、質のわるいビニル袋のスナック、
てりかえす、億千のスパムの缶詰め

富を分配する?まずしさを、分配して?
こすからく、かすめた日銭を
午前のビールの一本に、こじゃれて
トロピカル・ドリンクにして、
飲み干しちまおうよ
交換手が告げた、南国の残り香
耳から脳の、心臓へといかける
社会保障と、きみの信仰
放ったままのサンダルを、めくる
こびりついた白砂がぱらぱらとおちて
なんだか
笑窪に、たまってゆく気がした






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