・文は吉田寅次郎を野山獄がら出獄させたいと、杉家の食事の時に突然言い出す。そして、ある日、兄 梅太郎と文は、野山獄の寅次郎と面会する。寅次郎は野山獄で、米国の獄から学び日本の改善すべき点を示した福堂策を書き梅太郎に手渡す。梅之助に手渡すが、罪人が、祭り事に意見するのはもってのほかであり、これは、杉家にとどめ置くように忠告する。
・文と高杉久子が対面。久子は殿方の味方を見つけて、力になってもらうようアドバイスをもらう。
・しかし、文は高杉久子のアドバイスを受け、梅太郎の忠告を無視し、福堂策を清書し、明倫館にいる小田村伊之助に手渡し、意見を聞かせてほしいと頼む。
・長州藩 江戸屋敷にいる桂小五郎の元に、小田村伊之助から吉田寅次郎を獄から出すことを働きかけてほしいと書状届く。そして小五郎は水戸藩邸に赴き、福堂策を差出したうえ、水戸藩主に寅次郎を出獄させるよう働きかける。
・桂小五郎の後押しもあり、萩城では、周布正之助が、毛利敬親に対して、水戸藩をはじめとした世間が吉田寅次郎の罪は重すぎると言っていることを伝える。それに対して、敬親は、椋本藤太の助言もあり、寅次郎の罪を軽くするのは慎重な様子である。
・椋梨藤太は、小田村伊之助に吉田寅次郎の書いた福堂策を差出し、寅次郎を出獄させるとこにより、福堂策が世に出回ることはまずいと言う。それに対して、伊之助は、福堂策はこれからの長州藩にとっては大事と反論すると、藤太は、己の望みを成し遂げるためには、強きものにつくのも手と助言する。藤太の助言があり、伊之助は必至な思いで、藤太に寅次郎の出獄を願い出る。
・そんなある日、梅太郎に城から使者が来て、萩城に急ぎ登城するように言われる。そして、毛利敬親と茶室で対面し、吉田寅次郎が幼少の時に敬親から与えた名刀が、密航を企てた時の荷に入っており、それを、寅次郎に寅次郎に返してほしいと敬親は、梅太郎に返すことを頼み、寅次郎の出獄が許され、家での蟄居が言い渡される。
・梅太郎と文は、吉田寅次郎に出獄を許されたことを伝えるが、出獄しようとしない寅次郎に梅太郎、文はがっかり。そして梅太郎は、寅次郎が出獄するまで、何度でも通い、説き伏せる考えであったが、妻 亀に高須久子に会いに行くのが目当てだとやきもちをやき、野山獄に行くことを止められる。
・結局、梅太郎に変わり、父 百合之助が吉田寅次郎の出獄を説得しに、野山獄に行くが、寅次郎は出獄しない意志は変わらない。また獄の回りの人たちも寅次郎が出獄するのに反対する。
・小田村伊之助が椋本藤太に面会。藤太は吉田寅次郎の出獄の必死の嘆願をほめるとともに、出獄後の寅次郎を見張り役を言いつけられる。
・ある日、高須久子が、富永有燐に吉田寅次郎の出獄の件で相談し、その後、獄囚たちで俳句会が催される。そして、みんなの読む俳句は、寅次郎を獄から送り出し、別れを惜しむ歌ばかり。
それでも寅次郎は野山獄にとどまろうとするが、獄囚の一人 吉村善作から寅次郎の書いた福堂策を生かすためには、獄から出て、世に出てこそ、福堂策は生かされると説得し、寅次郎は出獄する意思を固める。
・その夜、吉田寅次郎は、闇夜から白い光に向かって駆け抜けていくと、二十一回という白く光った夢を見る。その夢のことを高須久子に伝え、吉田と杉の両方に隠された数値を足し算すると二十一となることを発見し、二十一回の文字が自分に何か訴えていることを悟る。
・そして、吉田寅次郎はいよいよ野山獄を獄囚たちの別れの挨拶を受け、出獄する。野山獄を出た寅次郎の前には、小田村伊之助、文が歓迎して待っていた。寅次郎は二十一回の文字を思い出し、たけだけしいことを二十一回（三回実行済みで、あと十八回）成し遂げることを伊之助に誓う。
（感想）
・吉田寅次郎が野山獄の中の生活を生かして、福堂策を書く寅次郎の才能はすごいと思いました。
・梅太郎と亀が高須久子に会うことが楽しみで野山獄に行くと見抜かれ、夫婦喧嘩するところは面白かったです。また、小田村伊之助と寿との間に夫婦らしいシーンが会ってよかった。
・小田村伊之助が椋梨藤太を頼り、吉田寅次郎の必死になっての出獄嘆願し、認められてよかった。
・梅太郎が、萩城に呼ばれ、狭い通路を歩き、扉を開いた瞬間 何が起こるか分からないようにする描き方よかった。
・吉田寅次郎に内密で獄囚たちが、寅次郎を送り出す俳句会を開き、獄囚が寅次郎の別れを
惜しむシーン感動した。
・寅次郎の見た二十一回の夢 寅次郎の年齢化と思ったけど、吉田と杉を分解し、数字にし合計すると二十一となることを見抜く寅次郎はすごいと思った。杉は十 八 三 吉田は、十 一 十となるのかなあ。
次回 熱血先生、誕生
ゆかりの地 萩城跡 ＪＲ萩駅からバス萩城跡 下車5分
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