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2015年01月31日06:59

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精神論

 雪の朝、テレビの画面が少し小さくなってその周囲に文字情報が出ています。見ると「雪に注意」なんて書いてありました。
 あのう……雪が降っていることは外を見たらわかります。私が知りたいのは、道路での渋滞状況とか交通機関が動いているかどうかの「情報」であって「気をつけろ」の「お説教」ではないのですよ。

【ただいま読書中】『トワイライトゾーン ──超次元の体験』ロバート・ブロック 著、 安達昭雄 訳、 角川書店、1983年、1200円
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目次「ビル」「ブルーム」「ヘレン」「ヴァランタイン」
 全部、素っ気なく人名です。

 「ビル」……ユダヤ人と黒人とアジア人を憎悪するビルは、何の因果か、ナチスにはユダヤ人と間違えられ、KKKには黒人と勘違いされ、米軍兵士にはチャーリー(ベトコン)として追われることになってしまいます。必死に逃げ回るビルは「自分は米国人で白人だ」と主張しますが、誰も聞いてくれません。悪夢の中を逃げ回り、そして最後に彼が捧げた祈りの内容は……
 「ブルーム」……老人施設に入居したブルームは、窓の向こうの黄昏(トワイライト)の中で遊ぶ子供たちの姿を見つめます。そして、新しく同居することになった人々に尋ねます。子供の頃にどんな遊びをしていたのか、と。ブルームが提案したのは、深夜の缶蹴りを実行することでした。童心に返って遊びに興じる老人たち。すると、不思議なことが起きます。「子供たち」が出現したのです。そしてブルームは旅立ちます。
 「ヘレン」……それまでの自分の生活から逃げ出した教師のヘレン。彼女は田舎のドライブインで不思議な少年と出会います。少年に案内されて訪れた彼の家には、不思議な家族が住んでいました。まるで少年に支配されているかのような異様な雰囲気の家族が。ヘレンはそこで、少年が持つ超常的な能力を知り、そしてある重大な決心をします。
 「ヴァランタイン」……私が知る限り、「トワイライトゾーン」の中では最も有名なエピソードかもしれません。トワイライトの中を飛ぶ飛行機。飛行機旅行が死ぬほど嫌いなヴァランタインは、仕事で仕方なくその中に座っていました。飛行機は雷雨に突っ込み、ヴァランタインは自分が「墜落」に対する病的な恐怖を持っていることを自覚します。そして、窓から外を見たヴァランタインは信じられないものを目撃します。エンジンにまたがっている全身銀色の人間……あるいは人間の形をした何か。そいつは、エンジンにまたがっているだけではなくて、それを破壊しようとしているのです。
 いやもう、「アメリカの日常生活」からほんのちょっとシフトしたところにある異次元の恐怖、といった感じの話が続きます。これは、丹念に描かれた「日常生活」をよく知った人でないと、その恐怖を本当に味わうことはできないでしょうね。私もぼんやり想像できるだけですが、それでもこれだけの恐怖と不条理感を味わうことができるのですから、アメリカ人だったら本当に楽しめそうです。


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