永遠に完成しないと言われた、とてつもない規模の壮大な教会、サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)のメインタワー「イエスの塔」が設計者の建築家アントニ・ガウディの没後100年に当たる今年6月10日、ついに完成し、記念式典とローマ教皇レオ14世によるミサが開かれた(写真=イエスの塔上から見たサグラダ・ファミリアとバルセロナ市街地)。
◎19年前にバルセロナで観たサグラダ・ファミリアに感動
サグラダ・ファミリアに僕は、19年前の2007年9月、個人旅行でスペインのマドリッドとバルセロナを旅した時、真っ先に観たものだ。
その偉容に圧倒され、1882年の着工以来、なお建設の途上であることに驚かされた。あまりにも巨大すぎて、サグラダ・ファミリアの東南に隣接する公園からカメラを構えても35ミリレンズでは全体が納まりきらなかった(写真)。その時に浸った感動を、「イエスの塔」完成を報じるニュース画像を観てあらためて思い起こす。
しかも「栄光のフォサード」などはなお建設途上で、完全に出来上がるまでにはあと10年近くもかかるという。
イエスの塔はまだその片鱗も見えなかったが、既に立ち上がっていた塔に徒歩で登り、バルセロナ市街地を観望した。南方には後述する「モンジュイックの丘」も望め、絶景には息をのんだ覚えがある(写真=はるか先に見えるのが「モンジュイックの丘」)。
◎モンジュイックの丘から望んだサグラダ・ファミリア
今回、ガウディ没後100年を記念して冠せられたイエスの塔を含め、サグラダ・ファミリアの高さは172.5メートル、世界1の高さの教会となる。
しかしその高さは、ガウディの「人間が造るものは神が創造した自然を超えてはならない」という信念に基づき、サグラダ・ファミリアの南約4キロにあるモンジュイックの丘(標高約173メートル)をわずかに下回るように設計されている(地図)。
ちなみにモンジュイックの丘には、バルセロナ滞在中に歩いて登り、カタルーニャ美術館の正面からサグラダ・ファミリアを北に遠望した思い出がある(下の写真の上)。この丘には、バルセロナ五輪で主会場になったオリンピック・スタディアムもある(下の写真の下)。
◎幾度の受難をくぐって
あしかけ3世紀にわたって建設され続けるサグラダ・ファミリアは、ガウディが寄付だけで建設するというコンセプトを守ったために遅々として進まなかった(写真=建設が始まって約20年後のサグラダ・ファミリア)。
その間、例えばガウディ自身が1926年6月10日に路面電車に轢かれた大怪我がもとで死去したり、スペイン内戦のさなか、無政府主義者に聖堂が襲われ、主任司祭は殺害され、ガウディの仕事場は放火されて設計図は焼け去り、模型もバラバラに壊されたりという受難続きだった。
スペイン内戦でもサグラダ・ファミリアの建設は続き、フランコ独裁政権のもとに軍事的中立を保ったおかげで第2次世界大戦の戦火からも免れた。
サグラダ・ファミリアは、まさに人類の叡智の全的表現と言えるのである。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202606140000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。
昨年の今日の日記:「イスラエル、イランの核関連施設などに大規模空爆、革命防衛隊トップ・軍参謀総長らも殺害」
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202506140000/
ログインしてコメントを確認・投稿する