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2026年05月31日02:13

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またも東証プライム新高値、日経平均6万6000円超も半数は株価不振という跛行現象

 5月29日の東京証券取引所の東証プライム日経平均株価は6万6329.50円で引け、またしても高値を更新した(写真;図は直近2年間のチャート)。値上がり幅は、以前なら2010年代なら年に1回か2回しかないほどの1636.38円だったが、今は常態化している。

◎TOPIXも新高値
 日経平均高値更新に引っ張られるように、遅行していたTOPIXも29日は3957.17をつけ、こちらも高値を更新した。ただし日経平均株価が昨年末比31.8%高(1万5990.02円高)なのに対し、TOPIXは16.1%高でしかない。一部の、すなわちAI・半導体関連株に市場の注目が傾斜しているからだ。これらの株は、連日大商いで、人気断トツのキオクシアは1銘柄で売買代金は約2兆7231億円もあった。
 日経平均の31.8%高は、世界でも突出した好パフォーマンスとなっている。例えばアメリカS&P500種株価指数の10.5%高、欧州のストック600の5.6%高と比べると、異次元に近い高さだ。

◎全面高にはほど遠い
 だからといって、29日が全面高だったわけではない。1736円も上がったのに、値下がり銘柄は東証プライム上場株の4割近い585銘柄もあり、さらに年初来安値をつけた株は34銘柄もあった。
 ここに、日本株式の特異な商況が見える。
 日本の経済構造は、基幹的エネルギーである石油の95%を中東に依存しているのに、イラン戦争でホルムズ海峡が封鎖されているため、中東産原油がほとんど入って来ず、しかも価格も高いという脆弱性を抱えている。それなのに、昨年末比31.8%高というのは、どうにも理解に苦しむ。
 投資家の中には、昨年末比31.8%も上がったのに、自分の持ち株はちっとも高くなっていないとシラけた気分の人たちもいるだろう。

◎キオクシアは昨年末比531%高
 実は今の日本株式市場は、AI・半導体関連株への一極集中という特徴があるからだ。
 例えば前年末比の値上がり率トップは、あのキオクシアで、531%、金額にして5万5415円もの値上がりだ(図=直近2年間のチャート図)。古河電420%高、太陽誘電318%高など、AI・半導体関連株が景気よく並ぶ。
 しかしこの一方、日経平均で1万6000円近く、3割以上も値上がりしているのに、そうでない株もまた多いのだ。例えば東証プライム市場の上場している1564銘柄のうち、約半数もの761銘柄が昨年末比マイナス圏に沈んでいる。有名どころでは三菱自動車や日本製紙は約8%の値下がりである。
 投資家の中にシラけた気分の人たちが多い理由である。

◎日本製鉄、トヨタ、NTTは今期減益で不振トリオ
 だから、例えば多くの人たちが保有していると思われる日本を代表している日本製鉄、トヨタ自動車、NTTの昨年末比の直近株価を調べてみた。
 すると、日本製鉄の約12.0%の、トヨタの約9.4%の、NTTは約5.2%のそれぞれ値下がりだ。日本製鉄など、アメリカのUSスチールの買収で大統領選の争点にもなったほどの大型買収だったが、市場では全く評価されていない(図=直近2年間のチャート図)。ただし上記3銘柄とも、今27年3月期は減益予想なので、この不振は仕方がないのかもしれない。しかしこの3銘柄をたくさん持っている人たちには、今の「株高」は違和感しか感じられないだろう。
 真の全面高が現出するのは、不振企業の増益が見える28年3月期決算の発表される27年の今頃になるに違いない。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202605310000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「飛べない鳥の走鳥類、島の種のみ大型化した謎、エピオルニスとジャイアントモア」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202505310000/

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