9月1日、長期金利が30年ぶりに3%台の大台に乗った(国債価格は下落)。指標となる新発の10年物国債利回りが3.005%をつけたのだ。3%台は1996年9月以来、30年ぶりのことだ。
◎メガバンク3行は空前の利益
その後、いったん2%台に戻したが、半ばには再び3%台に戻した(図)。この間、急ピッチで長期金利は上昇したが、市場では3%は通過点に過ぎないとみられているから、まだ上があるのかもしれない。
長期金利の上昇は、企業や個人の借入金利の上昇に直結するから、景気に水をかける効果をもたらす。さらに地銀や信用金庫などの中小金融機関は低利回りの長期国債を大量に保有しているから、含み損を拡大することになり、金融機関の融資姿勢は慎重になる。この面でも景気にブレーキをかける。
半面、メガバンクなどの大手金融機関(写真)は、受け入れ預金の利率に先行して貸出金利が上がるから、収益は向上する。今年度(2027年3月期)の純利益は、三菱UFJFGの2兆7000億円、三井住友FGの1兆7000億円、みずほFGの1兆4000億円と軒並み増益予想だ。株価は、それにつれて年間上昇率は50%前後になっている。これは、日経平均の年間上昇率を上回る。
◎金融機関と国家への所得移転が進む
しかし銀行から住宅ローンを借りている層、これから借りようとする層には、金利高は厳しい。特に変動金利で借りている人たちには、これから響いてくる。新たに住宅を購入しようとする若い人たちは、購入予定の住宅のグレードダウンを迫られる。
つまり金利高は、企業や消費者から金融機関への所得移転に等しい。しかしもう1つ、巨大な機関も得をする。
言うまでも無く、国家だ。もちろん新発国債の募集金利は上がり、それはマイナスだけれど、それ以上に歳入の伸びが大きい。所得税は名目賃金に、法人税も名目税引き前利益にかかるが、インフレでそれは実質より大きく伸びる。さらに歳入3税のうちの消費税も物価が上がればその分の消費税収も膨らむ。
◎食品消費税の減税の財源はインフレによる税収増か
毎年、6月の決算締めの時、見込んだ税収以上に入ってくる税収上振れ額は大きく25年度の上振れ額は3.5兆円にもなった。
高市政権は15日、27年4月から2年間限定の飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる税制改正大綱を閣議決定した(写真)。減税による歳入減を埋める新たな財源は年末の予算案決定までに示すとして、依然、明確にはしていない。
おそらく高市首相と財務省の腹は、インフレによる税収増を見込んでいるのだろう。食品消費税減税の税収減約5兆円は、おそらくかなりをインフレによる税収増でまかなえるからだ。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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昨年の今日の日記:「旧ユーゴ3カ国周遊(41):リュブリャナ大聖堂から水の無い噴水、そして市役所へ」
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