専門家による査読を経て掲載OKとして学術誌に掲載された生物医学系の論文で、実在しない研究を引用文献として示しているケースが多数あった。アメリカ、コロンビア大のマキシム・トパーズ准教授らが、調査した結果をイギリスの医学誌『ランセット』に発表した(写真=論文の冒頭)。
◎約250万本の論文を調査
トパーズ准教授は、医師や看護師がより良い意思決定を下すのを支援するAIについて研究していて、自身も科学論文の校正にAIツールを使用していた。ところが、最新の論文を提出してから数週間後のある日、掲載予定の学術誌から「参考文献に架空の出典が記載されている」という指摘が来て、問題の存在を知った。
そこでトパーズ准教授は知己の研究者に呼びかけてチームをつくり、世界中の臨床医や研究者が利用するデータベースに索引付けされた、2023年1月1日〜2026年2月18日に発表された約250万本の生物医学論文を調査した。AIを用いた自動検証システムにより、これらの論文に含まれている約9700万個の引用文献をチェックしたところ、2810本の論文に合計4046個の「架空の参考文献」が含まれていることが分かった。
◎ニセ引用論文を示した論文の98.4%が訂正も撤回もされず
ニセ引用は、特に研究者にも生成AI利用が拡大を始めた24年半ばから急増していた(図)。今年26年には277本に1つという割合まで多くなった(写真)。
研究者が論文を書くに当たり、生成AIで誤情報を出力したりする一方、業績の水増しを手助けする粗悪論文業者の活動なども背景にあるとみている。
深刻なのは、ニセの引用文献を示した論文は98.4%が訂正も撤回もされず、既にその論文自体が後続の論文に引用されたものもあった。医療現場で誤った判断を導く恐れもあり、チームは出版社に検証と対策を求めた。
放置されれば、科学研究論文の信憑性にも疑問符がつくようになりかねない。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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昨年の今日の日記:「石破、自民党総裁職の辞任表明、『地位に恋々』とした末に党内から見放されて野垂れ死に」
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