サンタ・マッダーレ村のハイキング道は、もう間もなく僕らの終点だった。
後ろを振り向けば、目にしみるような緑を地にした村の小教会、そして遠景にドロミテ山群の1つの屹立したガイスラー山塊が見える(写真)。
◎パノラマポイントで観望するガイスラー山塊と緑の田園のパノラマ
やや急登になって、それを登り切ると針葉樹の森の手前にベンチが備わった平地があった。ここが、僕たちの終点だ。時間がある自由旅行者は、さらに上に抜ける道があるようだ。
僕がそこで観たのは、針のような峰を連ねたガイスラー山塊を背景としたまるで絵本を見るような美しい絶景だった(写真)。時に午後5時40分、実に9時間40分をかけての桃源郷への旅だった。
このような美しい風景を、これから観る機会はもうあるまい、と思えるほどの絶景だった。
◎陽の高い7月で幸い
陽が長い7月で正解だった。8月や9月になっていたら、もう陽が陰りつつあり、これほどの絶景は望めなかったに違いにない。
しかしいつまでも留まっているわけにはいかない。僕がこの世のものとも思えない景観に感動していられたのは10分くらいのものだった。戻らなければならない。
下りの道では、道路ぎわのワイルドフラワーに目がいく余裕ができた。山岳道路とちがって舗装道で緩やかなので、ルンルン気分でもある。
◎様々なワイルドフラワーを愛でて
黄色い小さな無数の花をつけているのは、セイヨウミヤコグサらしい(写真)。
そのそばの紫の花はサルビア・プラテンシス(下の写真の上)、そしてさらに白いつぼ形の花をたくさんつけているのはシラタマソウのようだ(下の写真の下)。
夏のサンタ・マッダーレ村の牧場は、たくさんの美しいワイルドフラワーの宝庫だ。
牧場の牛舎近くまで下ってきた。紫の花をつけた庭木が見えた(写真)。庭木もワイルドフラワーに負けていない。花の名は、ブッドレア(和名はフサフジウツギ)というようだ。
◎6時過ぎ、心地よい疲労を抱えて
さらに下ると、リゾートホテルが現れてくる。リフトは無いが、冬は山スキーが楽しめる所でもあるようだ。
こうして元のバス駐車場まで戻った。時間は6時をとうに過ぎている。心地よい疲労を覚えつつ、僕たちの小型バスはボルツァーノのホテルに向かった。
(この項、続く)
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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