陸上自衛隊が2025年2月まで、スターリニスト中国で作られたウイルスに感染したUSBメモリーを機密システム端末で1年近く使い続けていた(写真)。日本経済新聞が26日付朝刊1面トップで報じた。同紙の独自取材による。
◎陸上自衛隊中部方面総監部でウイルス感染USBが6本見つかる
同紙が自衛隊の内部文書で突きとめた。これまで自衛隊は、ウイルス感染を公表していなかった。内部文書によると、陸上自衛隊中部方面総監部(写真)で使われていて、機密端末にも接続していた。
事の発端は、25年2月に動作が遅くなったパソコンを不審に思い、差し込まれていたUSBを調べたこと。そのUSBは、スターリニスト中国系のウイルスに感染していた。調査で同じウイルスに感染したUSBは、計6本見つかった。
回収したUSBは、スターリニスト中国製の偽装品だった。そこにウイルスが仕込まれていた。容量もはパソコンでは1テラと認識されるが、実際は4分の1の240ギガしかなかったという。粗悪品の上、仕込まれたウイルスが大きな容量を占めていたのだろう。
見つかったウイルスは、サイバー攻撃を呼び込む「踏み台」としてUSBを使用し、実際、民間で攻撃を受けた事例が報告されている。
機密情報を扱う自衛隊なのに、問題のUSB使用に際し、複数あるチェックの仕組みが機能しなかったのだ。
◎ネット通販では相場の半値のものも
そもそもこんなUSBをどうして陸自が使っていたのか。
自衛隊によると、24年1月に能登半島地震の災害派遣をめぐり、中部方面総監部が石川県から受け取った内部文書の記憶されたUSBだという。石川県がどうしてこんなものを調達したのかは分からないらしい。
ちなみにウイルスの仕込まれた疑いのあるUSBメモリーは、アマゾンや楽天などのネット通販でかなり流通しているようだ。値段は相場の半値程度と格安らしい。SNSでは、そうしたUSBでウイルスに感染した可能性を伝える投稿が散見されるという。
石川県も、そうやって問題のUSBを購入し、一部を自衛隊中部方面総監部への文書やり取りに渡したのかもしれない。
◎機微な機密情報を扱う自衛隊がどうして!?
それにしても最も機微な機密情報を扱う自衛隊がスターリニスト中国製のUSBを隊内で何の疑いもなく使っていたとは、およそ信じられない。
USBメモリーは、小さくて大容量なので、僕もよく持ち歩く。しかしそれでもスターリニスト中国製品は使わない。多少高くても有名メーカーの正規品だ。個人用だから、情報が流出しても大したことはないが、それでも得体の知れないものは使わないにこしたことはない。例えば値段が半値であっても、スターリニスト中国産のウナギは買わないのと同じことだ。年中口に入れる物でなくとも、できるだけ身近から排除したいからだ。
自衛隊の「油断」が、国家の安全保障の脅威になる可能性を憂える。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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