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2026年05月14日01:43

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太陽から57億キロの「外縁天体」に大気が存在、遠くの準惑星では冥王星以外で初確認

 国立天文台などの研究チームは、太陽から57億キロも離れた「太陽系外縁天体」で大気の存在を発見した(図=外縁天体2002XV93の軌道)。

◎大気の見つかった最遠の天体
 冥王星以外の外縁天体では、大気が初めて確認された。また大気の見つかった太陽系の天体として最も遠いものになる。
 「静かな世界」だと思われていた太陽系外縁部の常識が揺らぐ発見という。研究成果は5月4日付のイギリスの科学誌『ネイチャー・アストロノミー』に掲載された。
 外縁天体は太陽から最も遠い惑星である海王星より外側に存在する。かつては冥王星が太陽系最遠の惑星と考えられていたが、2006年の国際天文学連合(IAU)総会で、新たに定義された惑星の条件を満たさないとして惑星から除外されて準惑星に降格された。ただその冥王星も、ごく薄い大気を持ち、2015年7月に冥王星に最接近した無人探査機「ニュー・ホライズンズ」は冥王星を取り巻く美しい青い環の大気を撮影している(写真)。

◎極低温の環境で非常に重力も弱く
 さて、今回の発見である。国立天文台の有松亘講師らは、24年1月に外縁天体の1つ「2002XV93」(想像図)が恒星の手前を横切る掩蔽と呼ばれる現象を観測した。予想外だったのは、掩蔽の始まりと終わりで恒星の明るさが緩やかに弱まり回復する様子を捉えたことだった。これは、ごく薄い「何か」が2002XV93の周りを取り巻いていることを示す。
 詳細な解析の結果、2002XV93には非常に薄い大気が存在し、恒星の光が大気で屈折して明るさが変化したと判断することができた。大気の成分こそ特定できないが、気圧は地球の約1000万分の1と推定できた。
 太陽から遠く離れている外縁天体は表面温度が氷点下220℃以下という極低温の環境であるため、気体として存在できるのはメタンや窒素などの揮発しやすい物質に限られる。さらに直径約500キロと、準惑星でも比較的小さな天体である2002XV93は重力が弱く、大気が存在する可能性は低い、とこれまで考えられていた。

◎最近になって供給されたものか
 それが、ごく希薄なものでも大気は存在した。
 そのため大気は古くから準惑星の周りを取り巻いていたのではなく、天体内部の活動で供給されているか、小天体が衝突して一時的に発生した可能性があるという。地球の衛星の月にも、その可能性のある薄い大気が取り巻いている(24年9月10日付日記:「月を薄く覆う大気の7割は微小隕石衝突で月の表面が蒸発したものだった」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202409100000/を参照)。
 有松講師らは、今後も掩蔽の観測を続け、大気の状態が変化しないか調べる方針だ。ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)によって大気の成分の解明も目指すという。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202605140000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「黒部立山アルペンルートととなみチューリップフェアの旅(9):『雪の大谷』の室堂に」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202505140000/

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