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2021年04月07日08:02

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スサーナ

『スサーナ(Susana)』メヒコ1950年、ルイス・ブニュエル監督、Rosita Quintana、Fernando Soler、Matilde Palou、María Gentil Arcos、ら。
嵐の夜に脱獄したスサーナ(Rosita Quintana)が荘園(Hacienda)主邸宅に助けを求め保護されたものの、恩を忘れ男どもを誑かし続けて家庭崩壊を招くが、結局は家庭に平穏な日常が戻る、という当時のブニュエル作品らしからぬエンディング。収監された牢屋の窓があんなにも簡単に外せるなんて笑いましたが、頑丈な外壁が張り巡らされている荘園(Hacienda)もある一方でそうではない荘園もあるのだ、と気付かされ。ずぶ濡れ泥だらけの哀れなスサーナ(Rosita Quintana)に同情を寄せた親切な家族を他所に、一人冷静な目でスサーナを眺めた老家政婦Felisa(María Gentil Arcos)は流石に人を観る目がありました。スサーナという女は不幸をもたらす悪魔だ、という事を直感で見抜いていました。人を外見で判断してはいけない、とは聞き古した教えの一つでもありますが、一方で 理屈ではなく直感こそが物事の善悪を判断する基準値である事も真理ではないかと思わされるシーンの一つでした。スサーナによる明らさまな挑発に夫Don Guadalupe(Fernando Soler)と息子Alberto(Luis López Somoza)がいとも簡単に凋落していく様を目にした妻Doña Carmen(Matilde Palou)のショックと嫉妬への半狂乱ぶりは目が覚めるような演技でした。悪魔の様な女を演じたアルゼンチン系メキシコ人女優兼歌手のRosita Quintana、秀逸でした。今週末、Rositaの歌をYoutubeで楽しみたいと思います。
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