mixiユーザー(id:6327611)

2019年11月17日03:33

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imdbの得点で投じる最低は1点だが、この映画には−10点を投じたい。イータン・コーエン監督「俺たちホームズ&ワトソン」(2018)。

いやもう、無茶苦茶でござりまするわ(って、覚えてる人いる?)。冒頭、モリアーティ(レイフ・ファインズ)に判決が下されるという場面なのに、重要な証拠を持ったホームズが現れない。あと15分で現れなければ無罪とする、と裁判長が言ってます。なのにホームズ(ウィル・フェレル)とワトソン(ジョン・C・ライリー)は、彼らの事務所兼アパートでゴタゴタ無用な時間つぶしをしている。

このあたりを笑って見過ごせる寛大な心をお持ちの観客には、その調子で笑ってもらえばいいのですが、なにしろ“わ、わしの望みは、もうちいと大きい”もので、僕はこういう笑いを否定します。ベタな笑いをすべて否定するわけではありませんが、この映画については、細部に至るまですべて否定したい。

たとえば、せっかくハドソン夫人をケリー・マクドナルドが演じているのに(写真3)、その日本語字幕を方言にしてみたりと下劣なんです。そうでもしないとバカバカしいと字幕担当者や日本の配給会社が考えたのかもしれませんが、そういう作品は公開しなければ後悔もしなくて済むわけです。←だから劇場未公開なのか。そんな作品でimdbの点数が3.8なのに、見てしまった僕が悪い。

なぜ見たかというと、レベッカ・ホールが出ているからです。最近いささか彼女への情熱を失ってはいるものの、やはり惚れた女優さんですから見なくてはいけない。何の抵抗もなくそう考えて(というか考える間もなく)見てしまいました。WOWOWがZ級のホラーを放送しているとして解約した僕とは思えない愚行ですな。スターチャンネルよ、お前もか、ですわ。

そのレベッカ・ホールが、こともあろうに“ミスター・セロファン”といい仲になる。そこまではまだ許せるけど、いよいよ彼女のヌード場面かと思ったら、そこでウィル・フェレルに入れ替わるって、あんさん、この犯罪行為の作劇は死を持っても償えませんぜ。こういう冗談は、休み休みでも許せない。ハドソン夫人が当時の有名人を次々ベッドへ誘うのはいいとしても、そこに色っぽさが皆無なのも許せんでしょ。

かすかに、ほんのわずか、一生懸命探しだしたこの映画の長所は、レベッカ・ホールの助手ミリセント(ミリー)を演じるローレン・ラプカスでしょうか(写真2)。彼女の猫っぽさだけが救いと言えば救いです。しかし、そんな瑣末な部分に良さを見いださなければならない映画って、あまりにもお粗末ですね。せめてテレビアニメ「おそ松さん」のレベルは保たなくちゃ、作り手たちをプロとは呼べません。

ということで、こういう映画はどしどしみんなが見て、僕以上の落胆を体験してください。もしかしたら現在の日本国首相なら、この映画を文部省特撰にして自分の政治のほうがこの映画よりマシだと強弁する気がする。それを許さないためにも、全国民がこの映画を見るべきなのです。←本気にしなはんなやぁ〜。嘘やで〜。
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