第3部 燃え上がる大地 第8章 屋上 アザリアが意識を取り戻したとき、あたりは宵闇に閉ざされていた。起こそうとした上体が折れたあばらの激痛に崩れた。一瞬振り仰いだ目がかろうじて夜空の様子を捉えた。 西と北の二箇所に赤い残照が映えていた。
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