2016年9月刊行。この著者の数々の作品で危機管理の重要性を認識させられてきた。今回は国家間の領土、政治、核問題。戦争阻止に核兵器を利用するとはビックリ。
2014年1月刊行。家に侵入され夫婦が殺害された事件が発生する。事件と関係なく訳あり家族の物語が数パターン展開する。それぞれにフラッと加わる素性の定かでない男達。読者の犯人探しが始まる。男たちの素性が明らかにされるが、刑事の恋人の素性が分か
2016年5月刊行。マル暴刑事のベテランと新人の活躍を描いている。警察組織のことや暴力団組織のことも。これはありえないと思いながらも面白く読んだ。
2016年5月刊行。古代から明治まで報われなかった25名の英雄たちの敗因を探る。自分を過大評価する。事を急ぎすぎる。潔癖で融通が利かない。調子に乗りすぎなどの理由。頼朝・尊氏・家康・大久保利通の勝因も考察。
2016年4月刊行。深川の芭蕉庵で次々おこる事件。弟子の其角と一蝶(暁雲)が解決する。知らなかった琉球の江戸のぼりの事も描かれている。
2016年3月刊行。著者は1981年生まれ。帯には「最注目の乱歩賞作家が司法の闇を抉り出す慟哭のリーガルサスペンス」とある。ホンマかいなと思いながら読み始めたら、グングン引き込まれてしまった。こんな感じで冤罪事件が生まれるとしたら恐ろしい。
2016年4月刊行。50歳の既婚女性の日常を、60年前に作家が書いた女性論との対比というか、リンクするとこしないとこを探りながら、面白く描いている。
2016年6月刊行。相変わらず人の好い松坂熊吾だが、運に見放された時期のようで、商売も家庭内もうまくいっていない。第九部は最終となるそうだがどんな結末になるのか。
2014年12月刊行。清水の次郎長の養女になった山本けんの一生を描いている。明治から大正にかけて次郎長やおちょうとの清水の波止場での暮らしや西洋医とのせつない恋のこと。作者の母方は次郎長に繋がるという。登場人物はほとんど実在しているのに驚かされた
2015年5月刊行。空想科学ミステリ。ラプラスの魔物という機械論的、決定論的自然観にもとづく、仮想の超人間的知性を題材にしている。計算して奇跡を起こす人間の誕生と関わり合いのある人たちの物語である。
2015年7月刊行。M8とTSUNAMIを以前に読んだ。日本列島に住む限り自然災害から逃れられない。とにかく何もかも捨てて逃げるしかない。生きてさえいれば何とかなる。それだけ。この著者の作品を読むといつもそう思う。
20161月刊行。副題は闇医者おゑん秘録帖。おゑんの母方の御祖父が、どこの国かは分からないが白人という設定。祖父母も母も惨いかたちで死んでいる。祖父にならって医者としておゑんは、江戸の片隅の竹林に囲まれてひっそり暮らしている。悩める女たちが最後
2015年11月刊行。物語の主軸舞台は四国遍路。還暦過ぎの父親が、東日本大震災のボランティア活動した後、四国遍路に車で出かけた。遍路を終え帰宅途中のフェリーから行方不明になり、遺体があがったと警察から連絡がある。数か月後、娘が父の四国遍路を辿る短
2013年11月刊行。明治11年の話である。上野精養軒で働く伊藤鶴吉は英語が話せ、喧嘩に強いことから、英国人女性探検家イザベラ・バードの通訳兼ボディーガードを引き受ける羽目になる。
2015年7月刊行。第154回直木賞受賞作品。時代小説の短編集。妻も様々。相性が重要ということかしら。
2015年8月刊行。副題は東大寺造仏所炊屋私記(とうだいじぞうぶつしょかしきやしき)奈良時代聖武天皇が命じた国家の大事業、東大寺大仏造営の労役にあたった若者たちが、炊屋といわれる食堂の美味しいご飯を楽しみに、仲間にも支えられ、労苦に耐える。炊男
2013年5月刊行。タイトルは副題。同副題で2冊刊行されている。先に後刊を読んでしまい、書き忘れた。これは「ふたり女房」6篇の短編集。元岡真葛という女子が主人公。下級公家出身の母を3歳で亡くし、医師の父は長崎へ勉強に行く途中行方知れず。御薬園の
2015年8月刊行。副題は黒田叛臣伝。徳川三代将軍家光時代、元豊臣恩顧の大名家が取り潰される。加藤家の次は黒田がターゲット。黒田家家老、栗山大膳が仕掛ける、お家安泰の秘策。
2012年3月刊行。副題は仏師・定朝。藤原道長の隆盛の頃。若い僧侶と若い仏師の仏に対する葛藤が主軸の物語。現存する定朝作の仏像が見たくなる作品。
2015年4月刊行。著者は1977年生まれ。澤田ふじ子の娘。京都錦市場生まれの画家伊藤若冲を描いているフィクション,ノンフィクションの境目は分からないが、京都の地理は正確で登場人物の動きを辿っていける。若冲の作品を見たくなった。