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日記一覧

翌日の昼休み。またお腹が痛くて少し遅れたけど、昨日予告したから行かなきゃいけない。緊張する。ちゃんといるだろうか。そうっと窓からのぞく。人がいて見えない。前の方の席だった。机に伏せて寝てる子がいる、あれかな。入口からそっと入っていく。違った

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帰りに保健室の横を通ってみた。札はかかっていない。鍵は開いているらしい。ということは保健の先生がいる。私はこの扉の向こう側には永遠に行くことはないなと思った。うしろでドアの開く音がした。「あ」と言う声が聞こえた。私は振り向かない。足早にそこ

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学校にいる間はずっと緊張しているし、楽しくもないんだが、学校とはそもそも楽しくないものだと思っている。それが普通。だから他人が「学校が楽しくない」と言っても「だから何」としか思わない。嫌なものを頑張って通う、それが学校。当たり前のこと。だか

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「春名さん、次の授業理科室に移動だよ」リキコさんに声を掛けられて慌てて準備する。お世話係ほどでもないが、私が遅れているといつも声をかけられる。余計なことはしない、でもなんだかいつも怒られているみたいで緊張する。そうしている間にも彼女はさっさ

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昼休み。教室ですばやくご飯を食べた後、階段を下りているとパンをたくさん抱えたヨッチンに出くわした。「あ。パンいっぱい持ってる。いいなー。」「メイちゃんどこに行くの」「さんぽ。それ全部食べるの?」「あー、これ友達に頼まれたやつだから。自分は弁

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「昨日はうちのお母さんがなあ、あたしの部屋の前でずーーっと喋っとるから、全然宿題できんかったわ」次の日の帰り、私がヨッチンをつかまえて話していた。「何を話していたの?」「うーん、近所の人の話とか?愚痴みたいなやつ。聞かないようにしてるんだけ

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「そういえば、あの子この近所におるんじゃってな、あんた覚えとる?ほら、同じくらいの歳じゃったじゃろ。もしかして同じクラスにおったりする?」ちょっとした勘違いなんだが、お母さんの中ではヨッチンへの印象があまりよくない。言うても6,7歳の小さい子

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最初の3ヶ月 8(作成中)
2020年09月03日13:05

体育祭が終わって、週明けの月曜日。その放課後ヨッチンが先に帰っているのを確認すると、自転車で後を追った。飛ばせばまだ間に合うはず。なんであたしがあの子を追いかけないといけないんよ。大通りから田んぼ道に入るところで見つけた。ゆるゆると走ってい

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