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日記一覧

「ろまん燈籠」
2020年06月30日21:30

読書日記「ろまん燈籠」太宰治 作(新潮文庫)1941〜44年にかけて書かれた短編作品を収録。平和に暮らす作家の身辺にもしだいに戦時下の緊張が高まる中、いよいよ筆が冴えてくる。私小説の伝統がある日本文学では、エッセイのごとく身の回りのことを書いてそ

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「ダイヤモンド広場」
2020年06月26日20:51

読書日記「ダイヤモンド広場」マルセー・ルドゥレダ 作(岩波文庫)バルセロナに暮らす一人の平凡な女性の半生。結婚し子供を産み、夫が飼い始めた大量の鳩を育て、お屋敷に出かけては家政婦として働く。やがて内戦となり夫は戦場へ。戦後の新しい人生を迷い

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読書日記「資本主義に出口はあるか」荒谷大輔 著(講談社現代新書)社会の構造を「ロックvsルソー」の切り口で捉え直し、その歴史的変遷を明らかにする。はたして現代社会のあとにどんな社会を作ればいいのか?かつて先頭を切って発達した名誉革命後のイギリ

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「郵便局と蛇」
2020年06月16日21:09

読書日記「郵便局と蛇」A・E・コッパード 作(ちくま文庫)寓話・ファンタジーから怪奇編まで、独特の味わいを持つ幻想短編集。文庫本巻末の小伝によると、作者コッパードは仕立屋職人の家に生まれ、様々な職業を転々としながら成長するにしたがって小説を書

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読書日記「深夜の酒宴/美しい女」椎名麟三 作(講談社文芸文庫)「美しい女」:電車の車掌であり運転士でもある男。彼の人生には次々と常軌を逸した狂気に近い女性が現れる。しかし男は常に心の奥底に理想とする「美しい女」の幻想を抱き続け、けして凡人の

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読書日記「もうダメかも」死ぬ確率の統計学マイケル・ブラストランド、デイヴィッド・シュピーゲルハルター 著(みすず書房)長き人生に巻き起こる様々なリスクは、果たして統計学的に見るとどれくらいの死ぬ確率になるのか?出産・乳児期から老後のお金まで

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「ヘンテコノミクス」
2020年06月05日20:41

読書日記「ヘンテコノミクス」佐藤雅彦・菅俊一・高橋秀明 作(マガジンハウス)人は必ずしも経済合理主義的に行動するものではない。身近な暮らしの中の消費を題材に、行動経済学の面白さを愉快な漫画で解説。2017年初刊。学習漫画といえばなんとなく粗製乱

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