読書日記「サンソン回想録」オノレ・ド・バルザック 作(国書刊行会)代々死刑執行人を務めるサンソン一族の誠意と苦闘の歴史を、歴史資料をもとにバルザックならではの筆致でドラマティックに綴った一冊。サンソン家のみならず他国の死刑執行人のエピソード
読書日記「突囲表演」残雪 作(河出文庫)謎の女「X女子」をめぐる人々の常軌を逸した動向を追う長編小説。はたして彼女はそれまでの伝統的な習俗を破壊する進んだ女性なのか?「Q男子」との不倫関係はほんとうにあったのか?悪夢の中をさまよって出られない
読書日記「寝台特急 黄色い矢」ヴィクトル・ペレーヴィン 作(群像社)ロシアの人気作家ペレーヴィンの90年代に書かれた短編を収録。ソビエト崩壊後の混迷するロシア社会が生んだ傑作集。以前読んだ「宇宙飛行士オモン・ラー」がたいへん面白かったので購入
読書日記「オルノーコ・美しい浮気女」アフラ・ベイン 作(岩波文庫)17世紀。イギリス初の女性職業作家によって書かれたドキュメンタリー小説2編。謎の作家アフラ・ベイン。まさか1600年代に書かれた作品だとは。すでにイギリス文学というものは確立してい
読書日記「白い病」カレル・チャペック 作(岩波文庫)大戦を目前に広がるパンデミック。唯一の治療法を武器に、戦争へ突入しようとする軍人・武器商人と対決するひとりの医師。彼は貧しい者の味方だった。チャペック晩年の名作戯曲。社会に対する風刺や批判