読書日記「幻想小説とは何か」三島由紀夫怪異小品集(平凡社ライブラリー)東雅夫編集の文豪怪異小品シリーズ。評論・手紙をメインに掌編小説まで。三島にとっての幻想文学を追ってゆく。巻末の論考「小説とは何か」を中心に、百間・牧野信一・足穂の解説など
読書日記「朝露の主たち」ジャック・ルーマン 作(作品社)カリブ海の新興国ハイチ。迷信と対立に染まった旧村。水飢饉の危機を合理的知見と和解・協力によって打開すべく奮闘する青年の物語。ハイチ文学の父と呼ばれるジャック・ルーマンが、わずか37歳で他
読書日記「侍女の物語」マーガレット・アトウッド 作(ハヤカワepi文庫)キリスト教原理主義者に乗っ取られたアメリカ。女性は全ての人格を奪われ、主人公は子孫を残すための機械としてある屋敷に配属される。果たして逃亡は可能なのか?恐怖のディストピア
読書日記「有島武郎」ー地人論の最果てへ荒木優太 著(岩波新書)小説・評論及び論争をたどりながら、有島の揺れ動く社会観・人間観を跡付けていく好著。有島武郎は「カインの末裔」を読み返し、その他小品をすこしばかり読んだだけだが非常に好印象で、自分