読書日記「ブラス・クーバスの死後の回想」マシャード・ジ・アシス 作(光文社古典新訳文庫)名家の生まれながら何事もなしえなっかた人生を、死んでから作家となって振り返る。19世紀ブラジル文学。カバにさらわれる幻想。自分が死んだところから始まるなど
読書日記「巫女」ラーゲルクヴィスト 作(岩波文庫)ギリシャのデルフォイ。アポロン神殿が見える丘に一人住む老女が語る、巫女として神に仕えた運命と格闘の物語。ラーゲルクヴィストは1951年ノーベル文学賞受賞のスウェーデン作家。話の前半はふとしたこと
読書日記「左利き」レスコフ作品集1(群像者)1880年代に相次いで書かれたロシアの作家レスコフの短編集。ジャーナリストの目で見抜かれた民衆のしたたかな人生。先に作品集2を読んで面白かったので1も読んだ。クセのある人間ばかり登場する濃厚な作品群。そ
読書日記「庭」小山田浩子 作(新潮文庫)ふとしたはずみに日常がちょっとずれて不思議なことが顔を出す。様々な異世界を様々な方法で描いた15の短篇集。解説吉田知子。解説で吉田知子は日常が嫌いで家族小説が苦手と言っていたが、これはまさに我が意を得た
読書日記「19世紀イタリア怪奇幻想短篇集」(光文社古典新訳文庫)今まであまりなかった19世紀のイタリア幻想文学アンソロジー。幽霊譚や心理小説・寓意小説まで様々。本邦初訳。「黒のビショップ」アッリーゴ・ボイト:チェスの駒が黒と白であることを利用し