mixiユーザー(id:1737245)

日記一覧

わが友安倍晋三?
2015年12月31日16:36

「政治的法則として、全体主義体制確立のためには、ある時点で、国民の目をいつたん「中道政治」の幻で瞞着せねばならない。それがヒットラーにとつての一九三四年の夏だつたのであるが、このためには、極右と極左を切り捨てなければならない。さうしなければ

続きを読む

「明治人」という種族
2015年12月25日18:00

昨日が素晴らしかったのに較べ、今日の『あさが来た』はひどかった。特に五代の描き方が全然駄目。五代のような男が、盟友の非業の死の報に接して、朝から酒に逃げるわけがない。遠い異国の地にあって、すぐに現場へ飛んで行けないならまだしも、同じ東京にい

続きを読む

『あさが来た』の新鮮さ
2015年12月24日17:17

今日の『あさが来た』では大久保利通暗殺が描かれた。基本的に「庶民の女性目線」で綴られるのが朝ドラの従来のフォーマットだと思うのだけど、土方歳三、福沢諭吉、大久保利通――と、近代日本の礎を築いた歴史上の大物たちが続々登場するスケール感の大きさ

続きを読む

『あさが来た』、面白いんだけど、脚本がやや俗に流れ過ぎているように感じられて、僕の中では『あまちゃん』や『ごちそうさん』に匹敵するほどの評価には至っていない。全体にラブコメ色を強く押し出した人物関係の描き方がハナにつき、ことにあさと新次郎と

続きを読む

「祈り」としての音楽
2015年12月15日22:11

羽生、勝利のルーティンは「ワンオクロックさん」 - フィギュア : 日刊スポーツ http://www.nikkansports.com/sports/news/1579726.html僕が大学時代のボクシングの試合で初勝利を挙げた時に試合前に聴いていたのはビーチボーイズの「ドント・ウォーリー・ベ

続きを読む

先ごろ亡くなった佐木隆三追悼の意もこめて、犯罪映画の名作との世評が高い、佐木隆三原作・今村昌平監督・緒方拳主演の映画『復讐するは我にあり』を観た。『復讐するは我にあり』は、1963年に起きた西口彰事件を題材に、佐木隆三がカポーティの『冷血』の「

続きを読む

LGBTを巡り、保守オヤジ政治家の問題発言が相次いでいるけど、ごくストレートなオッサンが昨今のLGBTを巡る議論に違和感を覚えるのは、それはそれで仕方ないことだと思う。日本には衆道の伝統があるではないかとか、オカマ・タレントが一定の大衆的人気を得て

続きを読む

野坂昭如の命日はやはり「火垂る忌」になるのかな。最近の『朝まで生テレビ』が、知的にはより洗練されているとはいえ、かつて大島渚や野坂昭如がレギュラー出演していた頃よりいまひとつスリルとスケール感に欠けるのは、田原総一郎より年長の戦争体験者が出

続きを読む

来年の4月、ブライアン・ウィルソンが来日する。しかも『ペット・サウンズ』完全再現公演ということである。僕は『スマイル』より『ペット・サウンズ』に思い入れがあるし、そもそもソフトロックの宗徒として、やはりご本尊の来臨に一度は詣でておくのは、い

続きを読む

子供の頃以来、久しぶりに『ベン・ハー』を観た。あまり芸術作品を現実に引きつけて解釈し過ぎるのも野暮というものだけど、1959年公開のこの映画、改めて鑑賞して、所謂「アメリカ帝国主義」への批判が込められた映画として受け取ることができるようにも思っ

続きを読む

高輪図書館で『突入せよ! あさま山荘事件』のDVDを見つけたので借りてきた。これは事件当時現場指揮にあたった佐々淳行の『連合赤軍「あさま山荘」事件』が原作なので、当然警察側からの視点で描かれたあさま山荘事件の映像化作品になる。僕が連合赤軍に興味

続きを読む

先日のロジャー・マッギンの東京公演の余韻に浸る日曜の午後。とても素晴らしかったライヴで、しかしただ一つだけ惜しむらくは、ソロになってからの代表曲の一つである「Born to Rock and Roll」をやってくれなかったことかな。レッド・ツェッペリンの「Rock

続きを読む

昨日は7月に予定されていたのが延期になったロジャー・マッギンの来日公演を観に行った。いままで観たことのある「ロック・レジェンド」たちのライヴとは随分と異なる体験になった。トム・ペティがバーズについて、「オリジナル・メンバーの誰ひとりとして、

続きを読む

エレキの若大将
2015年11月23日20:11

『椿三十郎』や『赤ひげ』での理想に燃える青年武士の好演が印象的だったので、「俳優」としての加山雄三のことが気になり、また、60年代若者風俗を知る資料として、加山雄三主演映画の代表作であろう『エレキの若大将』を観てみた。――のだけど、うーん、こ

続きを読む

緊急事態条項制定の必要性に関する議論で、またぞろ反安倍派が「民主主義の終焉!」「独裁の完成!」と騒いでいるけど、「民主主義の祖国(本当はイギリスだという説もあるけど)」であるフランスの憲法には普通に緊急事態条項があり、パリ連続テロを受けて、

続きを読む

FBで回ってきたライスとビン・ラディンのツーショット写真。これはおそらく合成写真だが、ISとアメリカの繋がりから妄想を膨らませる陰謀論はネット上に溢れ返っている。アルカイダやISは軍産複合体が戦争ビジネスを続けるためにアメリカ(ユダヤ資本)が資金

続きを読む

「白く塗りたる墓」
2015年11月22日01:13

コロニアリズム批判の先駆的な小説であり、また、コッポラの『地獄の黙示録』や村上春樹の『羊をめぐる冒険』の下敷きになったことでも知られるジョゼフ・コンラッドの『闇の奥』。この小説で主人公マーロウが就職する貿易会社の本社の所在地には諸説あり、岩

続きを読む

「悲し涙」
2015年11月21日14:12

北の湖親方急逝に際しての元朝青龍の哀悼コメントの中に出てくる「悲し涙」という表現がちょっと面白い。「嬉し涙」という言葉はあるが、普通「悲し涙」とは言わない。涙は悲しいときに流すものであり、だからこそ嬉しいときに流す「嬉し涙」という表現は一種

続きを読む

黒澤明の『赤ひげ』を観た。これで黒澤映画は、『羅生門』、『七人の侍』、『白痴』、『隠し砦の三悪人』、『用心棒』、『椿三十郎』、『生きる』、『乱』、そして『赤ひげ』を観たことになるけど、個人的には『赤ひげ』こそ最高傑作だと感じた。『七人の侍』

続きを読む

個人的には『ヨシュア・トゥリー』と並ぶU2の金字塔だと思っている2000年にリリースされた『オール・ザット・ユー・キャント・リーヴ・ビハインド』。特に一曲目の「ビューティフル・デイ」は、デビュー以来培ってきたエッジのギターを中心とするアンサンブル

続きを読む

総力戦時代のテロリズム
2015年11月15日18:47

テロリズムの形態は、その時代毎の戦争の形態に大きく規定されているのではないだろうか。近代日本における代表的テロリズムである二二六事件では、標的はあくまで当時の与党政治家たちであり、女子供などの一般市民は一切殺されなかった。女子供を一人も殺さ

続きを読む

上野千鶴子の『絶歌』評
2015年11月10日13:18

上野千鶴子が『絶歌』を擁護している。http://wan.or.jp/article/show/4855もっとも、そもそもフェミニズムが人権思想を拡大解釈した運動みたいなものだから、ここで上野千鶴子が元少年Aの「表現の自由」を擁護するのは彼女の立場として当然だろう。むしろ、

続きを読む

先日高輪図書館で『とんかつ大将』という映画のDVDを見つけ、とにかく題名が強烈なので気になっていたところ、Youtubeに全編アップされていたので、早速観てみた。「とんかつ大将」といっても、とんかつ屋のオヤジの話ではない。とんかつが大好物だから「とん

続きを読む

三好達治の二人の妻
2015年10月31日13:26

中谷孝雄の『招魂の賦』で回想されている、特に三好達治との交友の思い出が面白かったので、この豪傑的気風を持った抒情詩人の伝記を確認したく、wikiの三好達治の項目を読んでいたら、次のような記述があった。「(萩原)朔太郎には妹が4人いて、郷土前橋で

続きを読む

どうも、最近我ながら男性ホルモンが足りていないような気がするので、純度100パーセントのマッチョイズムを注入すべく、今夜は宇宙刑事シリーズの主題歌集を聴きながら晩酌。串田アキラのソウルフルで熱過ぎるヴォーカル、渡辺宙明の心躍るひたすらアゲアゲ

続きを読む

18日に行われた渋谷でのSEALDsの集会にスチャダラパーが参加したということで、久しぶりに「今夜はブギーバック」を聴く。そういえば、ちょうど今から20年前の1995年、スチャダラパーの松本兄弟(アニとシンコ)の親父さんに、ある事情でお世話になったことが

続きを読む

黒澤明の『白痴』
2015年10月17日14:47

ドストエフスキーの小説の映像化作品の最高峰と評される黒澤明監督の『白痴』を観た。ジェラール・フィリップ主演のフランス映画『白痴』は観たことがあったのだけど、フィリップ版は粗筋を淡々と映像化している感じだったのに対し、黒澤版はより原作の微妙な

続きを読む

『七人の侍』と日米安保
2015年10月07日22:11

最近、もう44歳だし、「人生50年」という古い俗諺に従えば、もはやいつ死んでもおかしくない歳になったということもあり、いままで鑑賞していなかった古典的名作とされる映画・音楽・文学、等々を重点的に鑑賞していこうという、「取りこぼし名作鑑賞強化キャ

続きを読む

一気に涼しくなった。十月の初めというのは、漱石の『猫』に出てくるフレーズを借りれば、「烈しい秋の日がかんかんと照りつける」季節で、例年だと実はまだ結構暑く、運動会の最盛期となる体育の日を過ぎるくらいまでは、関東以西であればまだまだ半袖で過ご

続きを読む

贋物礼讃の志
2015年09月18日15:31

『この人を見よ 小林秀雄全集月報集成』(新潮文庫)という本を見つけたので、少しページを繰ってみた。小林秀雄全集の付録の月報に寄せられた各氏の小林秀雄讃を集めた一冊なのだけど、こんな文章を集めた本が文庫入りしているというのも前代未聞なのではな

続きを読む