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日記一覧

林芙美子の『放浪記』第一部に、富士への愛憎を歌った次のような詩がある。「富士を見た 富士山を見た 赤い雪でも降らねば 富士をいい山だと賞めるには当らない あんな山なんかに負けてなるものか 汽車の窓から何度も思った回想 尖った山の心は 私の破

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『タクシー運転手』に続いて、今度はあんまり重い映画は観たくなかったので、これもアマプラにあった『イエスタデイ』を観た。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がチャック・ベリーが未だ存在しない世界でチャック・ベリーを演奏する衝撃を描いていたように

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『タクシー運転手』
2020年10月18日19:53

何年か前に評判になっていた韓国映画『タクシー運転手』がアマプラに入っていたので観た。考えてみれば、映画だろうがドラマだろうが、韓流をちゃんと観るのはこれが初めてだった。物凄く単純にまとめれば韓国版『キリング・フィールド』という感じの作品なの

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林芙美子の『放浪記』(新潮文庫)の38頁に、「明日は明日の風が吹くだろう」というフレーズが出てくる。いまでは諺レベルで人口に膾炙しているこの言葉、出処はどこだろうと思ってググってみたところ、映画『風と共に去りぬ』のラストの「Tomorrow is anothe

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僕はヴァン・ヘイレンの熱心なリスナーではなかったけど、80年代に思春期を過ごした人間として、またロックの歴史を「ギター奏法の発展の歴史」みたいな視点で聴いてきたこともあって、エディ・ヴァン・ヘイレンはやはり特別な存在として畏敬していた。『バッ

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チャペックの『白い病』読了。原作は1937年刊行。ナショナリズムと戦争熱が高まるある架空の国を舞台に、謎の伝染病が流行する中、その治療法を確立した医者と独裁者が「平和(人類愛)か戦争(祖国愛)か」を巡って劇的に対立するさまを描いた戯曲。粗筋を紹

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