『三島由紀夫 亡命伝説』に続き、『ドストエフスキイと日本人』を再読した。本当は『明治天皇という人』を読みたかったのだけど、図書館になくて、代わりに書架にあった『ドストエフスキイと日本人』を久しぶりに手に取ることになった。『ドストエフスキイと
松本健一氏が亡くなった。 松本氏とは、2002年に柏の麗澤大学近くのジョナサンで一度親しく歓談させていただいことがある。当時麗澤大学の松本ゼミのOBの人と付き合いがあり、松本氏を囲んでのゼミ生の飲み会に誘われてお会いする機会を得たのだった。 ゼミ生
僕の最も好きな太宰の小説の一つに「黄金風景」がある。「黄金風景」は、子供の頃に散々にいじめた女中と、長じて後、東京で再会し、彼女が結婚し幸福になっている姿に打ちのめされつつ、その敗北感の中で主人公がかえって救済される話である。これは文庫だと