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日記一覧

林芙美子の『放浪記』は、現在新潮文庫で読める版は第一部、第二部、第三部で構成されている。『放浪記』は元々、無名時代に芙美子が書き続けていた日記を基にしたもので、雑誌連載をまとめたものが昭和5年に『放浪記』(これが現在の「第一部」にあたる)と

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「翻訳家」三島由紀夫
2020年11月14日13:41

未読だったゲーテの戯曲を読もうと、図書館で全集を借りてきて読み進めているのだけど、『プロゼルピーナ』という戯曲(独白劇)を三島由紀夫が訳していた。ドイツ文学の専門家でもない三島がなぜこの戯曲を翻訳することになったのか、経緯がちょっと気になる

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大統領選を機に、アメリカという国への興味がにわかに高まり、買うだけ買って読んでなかった会田弘継の『追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)を読む。予想外に面白い一冊だった。トランプ政権誕生に至るまでの戦後アメリカの保守主義の歴史を通覧した一

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スタインベック最後の作品、『アメリカとアメリカ人』を読む。書かれたのは公民権運動の盛り上がる1966年のこと。当時の世相を踏まえつつ、最後の作品とあってアメリカへの遺言というべき趣がある。『アメリカとアメリカ人』という題名が、アメリカ人にとって

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