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日記一覧

ハーディングには謝らなければいけない。一昨日の東京芸術劇場コンサートホールでのマーラー《巨人》は、『彼のテンペラメントがそのまま出たように感情の起伏が激しい。全体に落ち着きがない。常に何かに終われているようで、煽るところは徹底的に煽る。』と

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斎藤明子&鈴木大介 「大ちゃんの部屋」トーク付き ギター・ジョイント・コンサート (12月15日、東京オペラシティ・近江楽堂)鈴木大介によれば斎藤明子との共演は中学2年以来。当時の斎藤は「雲の上の人」だったそうだ。二人の共通の師である福田進一氏

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イザベル・ファウストによるベルクのヴァイオリン協奏曲は素晴らしかった。演奏終了後10秒近く続いた静寂は奏者と会場が共に祈るようだった。後半はマーラー「交響曲第1番《巨人》」。ブロムシュテット&N響は聞き逃したが、メータ&バイエルン放送響、沼尻

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座席は違うが二日続けて同じプログラムを同じサントリーホールで聴いた。昨日は1階中央ブロック6列目右通路寄り、今日は2階正面前から3列目下手。音に関しては2階の方がバランスはいいが、演奏の印象はほとんど変わらなかった。 会田莉凡(あいだりぼん)

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ジョナサン・ノット 東京交響楽団《フィガロの結婚》(演奏会形式)(12月8日、サントリーホール)今回の《フィガロの結婚》はダ・ポンテ三部作公演の中でもひときわ輝いていた。その最大の功労者のひとりは、伯爵夫人を歌ったミア・パーションだと思う。第

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ドイツ・グラモフォン創立120周年記念スペシャル・ガラ・コンサート。12月5日、サントリーホール小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラ。天皇皇后両陛下ご臨席のもと、アンネ=ゾフィー・ムターとのサン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」は小澤

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2014年ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール第2位の青木尚佳と、1991年ジュネーヴ国際コンクール優勝のウェン=シン・ヤンのデュオ・リサイタル。二人の息の合った演奏に感心した。 コダーイ「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」は時に真剣勝負のよ

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プログラム前半は『神よ、ヒラリー・ハーンという音楽家を我々に与えていただき感謝いたします。』と言いたくなる唯一無二のコンサート。ひとつの音、ひとつのフレーズに限りなく深く大きな意味が込められている。聴き手の想像力をこれほど広く大きく解放して

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チャイコフスキー「ノクターンOp.19-4」が一番良かった。ブルネロも肩の力が抜け、持ち前の艶やかな音色で伸びやかに弾いた。紀尾井ホール室内管も響きがまろやかになり、終わったあとの余韻がなんとも言えず心地よく、ロシアの冬の風景が浮かんでくるようだ

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これほど感動の少ないブルックナーも珍しい。特に第2楽章アダージョには失望した。第2主題があまりにも軽く底が浅い。なぜこの深々とした旋律をもっと幅広く深く歌わせないのか?この交響曲の中で最も美しい部分、星空の彼方に神の存在を信じても良いと思わせ

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最盛期のメータだったら、《巨人》はもっとダイナミックに指揮できたかもしれない。しかし、マーラーが作品に込めた野心、悲哀、絶望、闘い、勝利は過不足なく表現された。なによりも演奏にメータの包み込むような「愛」が感じられた。メータに献身的に尽くす

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(11月21日、東京文化会館大ホール)この夜の主役は、プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第1番」を弾いた河村尚子だった。水を得た魚のように流麗で素早い指の動き。結婚・出産を経てプライヴェートも充実、人間的にも音楽的にも成長、演奏に余裕が生まれ、深みが

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リーフが思い切りのいい大きな弓使いで、身体をそらしながら演奏に没入する姿はジャクリーヌ・デュプレを思い出させる。表現力はこれから深められていくのだろう。スケールが大きいチェリストであり、いつか成長した演奏を聴かせてもらえる機会を楽しみに待ち

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バッティストーニの思い切りのいいカリスマ的な指揮は類まれな統率力を発揮、劇的で記憶に残る名演を聴かせてくれた。主役の歌手三人の出来栄えも素晴らしいものがあった。詳しくはベイのコンサート日記に。↓https://ameblo.jp/baybay22/entry-12420140709.h

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ひさしぶりにブラームスらしいブラームスを聴いた、いいブラームスを聴いたという充実感を味わわせてくれたフォスターには、ぜひまた新日本フィルに来てほしいものだ。写真:ローレンス・フォスター(c)Marc Ginot詳しくはベイのコンサート日記に。↓ht

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自分の耳で聴いた佐藤俊介の演奏で一番心を動かされたのは、前半に弾かれた「ソナタ第3番」第2楽章フーガだった。佐藤俊介の演奏は奏者の感情や思い入れはほとんど感じさせない。それはなぜだろうとずっと考えていたが、プログラムの佐藤俊介の言葉がその答

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アレクサンドル・ラザレフ 日本フィル グラズノフとショスタコーヴィチ(11月10日、サントリーホール)圧倒された演奏会。ヘヴィ級のグラズノフと壮絶なショスタコーヴィチ!https://ameblo.jp/baybay22/entry-12418390015.html

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レイ・チェン30歳の若々しい演奏は、小泉&都響の切れのいいバックと相まって気持ちの良いものがあった。ブラームス「交響曲第4番」の第3楽章スケルツォから第4楽章パッサカリアにかけての熱く集中力ある演奏は素晴らしかった。写真:小泉和裕(c)Rikimaru

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スティーヴン・イッサーリス 〜プルースト・プログラム〜音楽に“失われた時”を求めて (11月6日、王子ホール)熱狂的な音楽愛好家であったフランスの作家マルセル・プルーストに焦点を当てたコンサート。この夜の演奏で一番面白かったのは、イギリスの現

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内田光子は実体のないあの世に存在するシューベルトの幻影を表現しようとしたのだろうか。内田光子のシューベルトを聴いて思ったこと。それはいかにも日本的、日本人的なシューベルトだったということだ。具体的には、墨絵のように淡泊で音色が少ないこと、響

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ブルーノ=レオナルド・ゲルバー ピアノ・リサイタル(11月5日、武蔵野市民文化会館小ホール)ゲルバーを聴くのは1968年初来日の年、京都会館で聴いて以来、実に50年ぶり。ゲルバーも今年77歳、喜寿を迎えた。今日は同窓会に出るような気持ちで会場に向かっ

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萩原麻未&ヴォーチェ弦楽四重奏団 スペシャル・コンサート ~若きヴィルトゥオーソによるフランス音楽の粋~Special Guest 成田達輝(11月4日、ヤマハホール) ショーソンの作品が持つ若い情熱と、萩原麻未、成田達輝、ヴォーチェ弦楽四重奏団の6人の若さ

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クリスティアン・ティーレマン ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 シューマン:交響曲全曲演奏第1日(10月31日、サントリーホール)ティーレマンは世界の宝、理想のオーケストラともいうべきドレスデン国立歌劇場管弦楽団を得て、どういうシューマンを創ったの

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オペラ・ダイジェスト in 原宿 ビゼー「カルメン」 (10月25日、ジャルダン・ド・セーヌ)原宿から3分。竹下通りから入った静かな裏通り「ブラームスの小径」。その通りに面したフレンチ・レストラン「ジャルダン・ド・セーヌ」でマダム・バタフライインタ

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大野和士 都響 シュレーカー「室内交響曲」 ツェムリンスキー「抒情交響曲」シュレーカーの《室内交響曲》は、1管編成の小オーケストラで演奏されるが、楽器それぞれが色彩感を持つことで万華鏡のような世界が広がる。ツェムリンスキーの《抒情交響曲》は

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マントヴァーニ「2つのヴィオラと管弦楽のための協奏曲」開始から30分ほど過ぎた頃、突然ツィンマーマンのヴィオラの弦が切れ、演奏が中断した。舞台袖に弦の張替えで下がったツィンマーマンは約4分後戻ってきた。写真:大野和士(c)Rikimaru Hotta  アント

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マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル サントリーホール(10月18日、サントリーホール)ポリーニにとって、音楽とはいかに響きを完璧に創るのか、多様性を出すのか、磨き上げるのか、その追求に興味の全てがあるのではないか。それはいわば、「究極の

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ジョヴァンニ・アントニーニ 読響 ヴィクトリア・ムローヴァ(ヴァイオリン)(10月16日、サントリーホール)ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」第2楽章が出色だった。アントニーニ読響が奏でる柔らかで虹のような淡い色彩感と雲の上に浮かぶような柔ら

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ヘルベルト・ブロムシュテット N響 ブルックナー「交響曲第9番」(コールス校訂版)(10月14日、NHKホール)高潔なブルックナー。精神的に清らかで品格がある。雑味は全て濾過され、核となるもので構成される。写真:ヘルベルト・ブロムシュテット(c)Ber

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大野和士 東京都交響楽団 リーズ・ドゥ・ラ・サール(ピアノ)(10月13日、東京芸術劇場コンサートホール)大野和士の全ての音を完璧に鳴らそうという意図が強ければ強いほど、本人がプレトークで指揮者の余計な動きについて語ったように、音楽の大切なニュ

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