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2017年02月06日00:40

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ゴジラ私家版ネタ帳の4 男・芹沢と女・白神

集団とは本質的に外部に対して敵対的なものであり、特に外敵の存在を感じている状況下では集団の結束を実感したいという欲求から構成員が敵を敵とみなしているかを確認し、そうでない者を迫害することが頻繁に起こる。かつての戦時下では憲兵のような外的圧力だけが人々を縛っていたのではなく、むしろそのような相互監視状態こそが中心的な役割を果たしていたことを忘れてはならない。
そんな中で追い詰められた二人のうち、男は芹沢の姓から逃げずに失われた名誉を回復するしかないと決意しつつも、秘していた姓まで暴かれたあげく貶められた女の呪詛も理解できる、できてしまうところにある種のゆらぎが生じる。

共にゴジラを仇敵とみなす二人。だが女にとってはゴジラ以上に人間もまた憎悪の対象たらざるをえず、男はそんな女への共感を己が内に自覚しつつも、女が堕ちた修羅道を回避することをも自らに課さざるをえない。


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