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2021年02月05日09:54

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反復と同期があるから時は成立する

 時を刻み切り取るには、時というものを対象として「これが時である」というふうに捉えることができねばならないはずだが、残念ながら時を直接対象としてとらえることは私達にはできない。では、時というものは存在しないのかというとそうでもない。同じ長さの振り子を同時に振動させると全く同じ動きをする。それぞれの振り子は互いに全く関係がない別々のプロセスであるはずなのに、それらは同期するのである。つまり、それら別個の無関係なはずのプロセスが同じ秩序の支配下にあるということは明白である。時というのはこの秩序のことだろう。
 時間を直接見ることは出来ないが、反復するプロセスを通して間接的に捉えることができる。長さ1mの振り子が端から端まで振れるまでの間を1秒とし、60秒を1分、60分を1時間と定める。そして、日の出から次の日の出までを1日とすると、1日は24時間となる。振り子の運動と太陽の運行という別々の反復するプロセスが同期しているわけである。時を直接対象として取り出すことは出来ないが、振り子の振動や太陽の運行というような反復するプロセスに仮託することにより、間接的に対象化しているのである。
 一日を一日と言えるのはなぜかと言えば、それは一日というプロセスが反復するからだろう。厳密に見るとどの一日も同じ一日というものは存在しないが、しかし、どの一日も時間という観点から見るとほぼ同値であり、前出の振り子のプロセスに換算すれば24×60×60秒に相当する。だから、一日という客観的な概念が成立する。

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