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2021年01月27日19:35

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「それはあくまで偶然です」運と迷信の統計学

読書日記
「それはあくまで偶然です」運と迷信の統計学
ジェフリー・S・ローゼンタール
 著
(早川書房)

ついつい意味を見いだしがちな運・不運。しかしそれは単なる偶然に過ぎず、隠された意味はなにもないことを縷々解き明かす統計学エッセイ。

自分は数学が苦手なくせに運や偶然を扱った統計学の読み物があるとどうしても買ってしまう。人生の数奇な巡り合わせや不思議な偶然等、ついついその理由を考えてしまいそうになるが、実はそうではなく、たまたまそんなこともあることを裏付けてくれるのが統計学だ。自分の人生から神秘的な運命論を取り除きたい。

個人的には、世界中にこれだけ多くの人間がいれば、中にはとてもラッキーな人もアンラッキーなひともごくわずかいて、それはすごく目立つもの。可もなく不可もない出来事が真ん中にあるきれいな山の形をしたグラフのままだろうと思って生きている。
たしかに運不運とは別の不思議な体験もあるが、それらは現在科学的に未踏なだけであって、やがて解明されるであろうと思う。

この著書は「運の罠」をキーワードに、散弾銃効果・特大の的・下手な鉄砲も…など、運に関して特別視される出来事のあれこれをチェック。「P値(有意確率)」を計算して、出来事が真実か、たまたまそうなっただけか解き明かしてゆく。
かなり気楽に読めるエッセイだった。
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