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2020年09月21日08:28

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ようこそ、体育教官室に! 3

体育教官室のマネージャーをしていたら。
成り行きで、一年の女子の体育の指導をする事になった。
「まぁ、見て、女子高生、先生ですって」
「わたし達、なめられていない」
……。
威厳がないので当然の裁きであった。
「えーと、とにかく第二グランド三周を軽く走って」
わたしは笛をふき女子達を走らせることにした。
「あ〜イヤだ、イヤだ。いきなり、放置授業よ」
「このままフケヨウか?」
う、う、う、授業の集団ボイコットは呼び出されて会議ものだ。
わたしがブルブル震えていると、天才幼女のナタリーが現れる。
「ワレラ、舐めた授業受けていたらシバクぞ」
……この後、その筋の人もビビる、言葉が最大限に続いたのである。
「ナタリー先生ダメです。今の時代は暴言だけでも問題になります」
わたしが止めに入る頃には一年の女子はナタリーを軍隊の指揮官に任命していた。
要は上官に睨まれた兵士であった。
「お願いだから、洗濯係りにもどして」
「そう?」
ナタリーは不思議そうにしているが、わたしには先生の仕事は限界にきていた。
「なら、体育教官室に洗濯物まとめておくわ」
はあ〜助かった。
「あ、それから、一年の女子のこれからの時間割表ね」
何故に兼業なの?
「だって、人手不足なの」
ぶりっこなナタリーは可愛い系に変わっていた。
そうそう、教師なんて今の時代はブラックだから。
チガウ!ノリツッコミをさせるな!
「それは残念、ローカル局から取材が来ているのに……」
「う……」
わたしの心が揺らぐと。
「時給はこれくらい」
「はい、先生をします」
流石、進学校の公立だ。

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