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日記一覧

「ひいいいいいいい!!!!!」夜中に紗雪の悲鳴が安宿の部屋に響きわたる。何事かと起きると紗雪が脅えている。「お姉様、お姉様!出たのです」「え?何がだ?」「ゴキブリです。ゴキブリなのです」そうか、氷目の里にはゴキブリは生息していないのか。わた

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紗雪を海の家に残してわたしが海で泳いでいると。「お嬢さん、一人?」何か嫌な感じのイケメンが話かけてくる。ナンパか?短剣があればこのウザイ、イケメンを追い払う事ができるのに。「まぁ、そう怖い顔するなよ」愛想よく笑顔で言葉を発している。何だ?こ

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到着すると、早速、併設している、海の家で水着を買う。「お姉様、恥ずかしいです」フリルワンピース水着のどこが恥ずかしいのだ?それに比べてわたしはビキニだぞ。「だから、何故、海水浴なのです?」「わたしは紗雪に世界の全てを見せると誓った。この海水

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わたしは夜眠れないでいた。三日月銀のペンダントを見て、精神安定を求めていた。この鈍い銀色の輝きは妖艶であった。しかし、少し角度を変えると。癒される銀色になる。わたしは氷目の民の占いを思い出して苦悩する。『二つの三日月が合わさるとき……』確か

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旧市街を後にすると、情報屋のアイデムのもとに向かう事にした。そこは誰も来そうもない。アクセサリーショップの二階だ。紗雪は一階で待っていると言う。そうか、それも良かろう。わたしは二階に上がると。「ブルーさん、ご機嫌いかが」「む、その表情は何か

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カクヨムアップ作品。
2022年04月26日03:19

カクヨムアップ作品。https://kakuyomu.jp/works/16816927862824465901

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わたし達はペジタ旧市街地の道を歩いていた。建物の入口の階段に腰かけている住民は皆、昼間から酒を飲み、死んだ目をしていた。ペジタは貿易都市国家である。富める者は更に儲かり。この場所の様に毎日を生きて行くのが精一杯の住民もいる。わたしは紗雪に本

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ペジタに着くと相変わらず、活気ある街が広がっていた。「ここが、ペジタなの……凄い!!!」紗雪は初めて見る、大都会に目をキラキラしていた。少し暴走して活気あるバザーに飛び込んでいた。ああああ……。絶対迷子になる。街に入って直ぐに『零式』を渡し

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翌日、馬車はクグルを出発してペジタに向かう街道を進んでいた。今回も馬車の荷台である。贅沢は言えないが快適性は皆無であった。少し、空を見ると青一色であった。うん?急に馬車が止まった。「出た、モンスターだ」商人は悲鳴を上げて馬車は止まる。そう、

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さて、エスタだが。旧世界の都市であり、エスタはスチーク半島を治める小国であった。確か有名話だが王室の権力闘争が泥沼化して最後にはモンスターの餌食になり滅んだはずだ。とにかく、貿易都市ペジタに向かおう。わたしは呼吸を整えてマスターに尋ねる。「

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山道を降りてクグルの町に入ると異様な視線を感じる。わたしは『零式』で調べてみると。それは金貨5000枚の賞金首であるゴールドマウンテンが現れたそうな。金貨5000枚なら家が一軒建つ金額であった。なんでもゴールドマウンテンは三日月銀のペンダン

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山の中だと言うのに日差しが強く、家の中を明るくする。家の構造上、朝日が入るようにできているのだ。不意に横を見ると横に寝ていたはずの紗雪がいない。辺りを見回すと、紗雪は起きていた。「紗雪、おはよう」「はい、お姉様、おはようございます」無駄に元

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温泉のお風呂から出ると。広間にある、マッサージチェアで癒やされていた。「あぁぁ……」自然と声が漏れる。これはかなり気持ちいい。こんな気持ちいいモノはわたしも一台欲しい。『零式』で調べてみるとかなり高い。それをタダで座れるのは里が平等である証

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わたしと紗雪は里の中央にある温泉施設に来ていた。ここは村人の全員がタダで入れるのである。「個室は何処かな……?」わたしは脱ぐ場所を探しているが見つからない。鍵のかかるロッカーが五体ほどあるだけであった。「紗雪さん?」「何を言っているのです、

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その後、わたしは一泊、この里で宿をとる事になった。鹿肉のすき焼きで村人に歓迎された。このすき焼きなる料理は遥か東方の国のモノらしい。しかし、この村には女性しか居ない。そう、氷目は血族の中でもかなり特殊である。死すると氷目は『氷宝』なる貴重な

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「血の契約を結んでしまいました。これでわたしは貴女の刃です」刃か……。この少女は一生、わたし無しでは生きられない体になってしまったのだ。「老婆よ、何故、この様な事をする?」わたしの問いに老婆は真剣な表情で語り始める。「はるか昔、東方の国から

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クグルの町から、雪山に入ると突然の吹雪であった。これは結界かもしれない。吹雪の中に微量の魔力が含まれている。更に吹雪の中を進むと。魔力の吹き溜まりを見つける。結界の本体はあれか……そう、岩型のモンスターが現れたのだ。わたしは短剣を抜き構ええ

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北の山脈の町クグルについた。季節外れの雪が降り出していた。住民に聞くとここでは普通とのこと。ほーう、関心していると、商人が積み荷を降ろしている。中身は生活物資である。そして、積み込むのは毛皮である。この町の産業は毛皮である。そして、商人の話

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それから馬車の旅、三日日目の事である。突然、馬車が急ブレーキをかける。「ひーゴブリンの群れだ!」運転しているペジタの商人が悲鳴を上げる。よーし、退屈してたところだ。わたしは馬車の荷台から降りて短剣を抜く。ゴブリンの群れもまた石斧を振りかざす

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わたしはペジタから北に向かう、馬車の上に乗っていた。護衛の条件付きとはいえ乗心地は微妙。そう、北に向かう商人の馬車に乗せてもらったのだ。ゴロンと横になると『零式のコイン』を手のひらに乗せる。それは通称『零式』を広げるのであった。この『零式』

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ペジタは貿易で栄えた都市国家である。政治も商人が取り仕切っているのだ。裕福な商人ギルト長の宮殿は盗賊のブルーには驚くモノであった。そう、運よく、希望通りにギルド長に会うことができたのであった。敷地内に入ると、大きな庭に様々な植物が植えてある

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わたしは早速、酒場に行き妹の手がたりを求めた。「よう、姉ちゃん、一緒に飲まないか?」昼間から飲んだくれている人種に囲まれた。わたしは裏道に呼び出すと。「おいおい、なんだ、やる気満々?」「わたしはリズムのブルー・ザ・イスマール、盗賊だ」短剣を

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わたしは旅に出て、砂漠の貿易都市ペジタに向かうことにした。この都市は東西貿易の要衝である。北の山脈からの雪解け水が湧き水となり、商人が足を休めたのが始まりである。砂漠の道は険しく苦労したがようやくペジタに着いた。先ずは宿屋だ。宿屋に向かう道

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そして、ある日、旅の商人に金のブレスレットを売った時である。「お前さん、その三日月銀のペンダントに見覚えがあるよ。酒場で歌う、旅の歌姫だよ。何より、お前さんにそっくりだった」それは、生き別れた、妹の手がかりであった。旅の歌姫か……色んな街を

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そして、わたしはいつも三日月銀のペンダントを首にかけていた。この三日月銀のペンダントは血族の証であり、焼け落ちた村に秘宝として昔から伝わったモノであった。しかし、銀としては輝きが鈍いのでお金に変える者は居なかった。そう、この三日月銀のペンダ

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バルカル共和国の古都、リズム。革命前の旧帝国時代の首都であった都市である。そこには十七歳になった、わたしが住んでいた。名前は『ブルー・ザ・イスマール』だ。その容姿は可憐で長いブロンドの髪に引き締まった体は誰もが振り向くのであった。少し昔話を

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「旧世界の化物か……それは恐ろしいモノらいね。魔導魔法陣に生物を生贄にして、イヤ、生物を改造して兵器にしたらしいね。そして、神龍だけど、神なる龍だ、大地を焼き、海を荒らして、山は崩れ、森は枯れはてて、なんて伝説が残っているね」神龍や魔導の技

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わたし達は廃墟の街、エスタに着いた。この街はマテリアルと言う魔導技術に必要な鉱石の採掘で栄えていた。しかし、マテリアルの鉱石を取りつくして、内戦が発生、最後はモンスターの襲撃で滅んだのであった。また、魔導技術も旧世界のモノで、現在ではどの様

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「お姉様、怪我は有りませんか?」紗雪が近づいてくる。近衛兵の操った炎の蛇はかわすのに難儀した。素直に死にかけたと言うか迷ったが黙っておくことにした。「あぁ、大丈夫だ」「良かった、お姉様はずぶ濡れです。早く宿を探しましょう」わたしは疲れ切った

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「ところで、旧世界の化物を知っているか?」ゴールドマウンテンは真剣な表情で話しかけてくる。確か神龍のいた頃の旧世界の人々が開発した化物だ。神龍を崇拝する人々と、殺して永遠の命を求めた人々の戦争で生まれた生物兵器である。「俺の依頼は二つ有って

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