わたしとレナはガザーブに向かう馬車の上で寝ていた。そう、旅の商人の馬車にヒッチハイクを成功したのだ。商人の話では砂漠の都、ガザーブは塩が足りないらしく高値で売れるのである。レナは暇らしく、あくびをしながら目をこすっている。「良いの?用心棒と
わたし達は杉の森を抜けると乾燥した大地に入る。ここから砂漠の都であるガザーブは徒歩で一週間程である。うん?あの岩が動いている。よく見るとサソリの形をしている。「岩サソリだ!」砂漠に住むモンスターである。体長は五メートル程の大型モンスターだ。
わたしはリックをかついで背の高い杉の森を歩いていた。目的地は砂漠の都のガザーブである。道は馬車がなんとか通れる幅でであった。相方のレナはフラフラしている。「レナ、このへんでキャンプする?」「あーそうしよう」旅に慣れているはずのレナであったが
わたしは鍛冶屋の街、トーマトに初めて来た時の事を思い出していた。ガイドブックに載っていたニーナの工房は最後のページであった。きっと最後に載っているのだから一番だと思い込み一番初めに訪れた。「こんにちは」……。返事がない、一階の工房の窯は久し
明日、旅に出発する為にわたしはトランクに荷物をつめている。うん?作業場から妙な気配がする。わたしが一階に降りていくと、レナが作業場で固まっている。「レナ、どうしたの?」「は、は、裸の聖女がいるのよ」どうやら、レナは裸の女性に興味があるらしい
「そうそう、アリサ君と同じタイミングでオリハルコンの牙を探す者がいてな。二人で旅をしたらどうだ?」「はい、目的が同じなら、歓迎します」「その者は街の西の宿屋に泊まっている」わたしは鍛冶屋ギルドから出ると。西の宿屋に行ってみるのであった。しか
会長室の扉が開くと。そこに居たのはマッチョな若い男性であった。「アリサ君、話は聞いている。七人勇者に会いオリハルコンの牙を探すのだな」爽やかな笑顔で筋肉の決めポーズする。ヒューっと寒い風が通るが会長は笑顔を崩さない。「AHHHH。惚れるなよ」い
わたしはニーナの書いてくれた推薦状を持って鍛冶屋ギルドに来ていた。 今朝は不思議な夢を見た。『光と闇が交わる時にカオスとなる』そんな言葉で始まり。内容は幼い少女と背の高い男性の夢である。 そして、昨日、書いてもらった推薦状を二人に破られるので
「あ、わたしも作業に入る」残った朝食をガツガツと食べて、一階の鍛冶屋の窯に行くのであった。「あれ?きわどい作業着は脱いでしまったの?」あのきわどい作業着は魔法のコーティングがされていて熱や破片を防ぐのである。わたしはニーナに問うと……。「今
「本当に七人勇者の一人のジルなの?」遠い昔に黒龍と呼ばれる破壊する力を持つ龍が世界に半分を焼きつくしたのである。その黒龍を倒したのが七人勇者である。そして、ジルは火の剣士と呼ばれていた。「絶対、ジルだよ、村のみんなも驚いていたよ」「へーぇ」
鍛冶屋の街、トーマトの朝は早い。わたしの名前はアリサ、夢は鍛冶屋の憧れのオリハルコンの牙で剣を作ること。師匠の鍛冶屋の聖女ことニーナと二人で暮らしている。しかし、またの名を裸の聖女と呼ばれていた。裸の聖女と言われても鍛冶屋の仕事中以外の普段
鍛冶屋には天敵がある。『白火』と呼ばれる悪鬼の起こす現象である。鍛冶屋の窯を暴走させて最悪は爆発事故を起こしてしまう。村の鍛冶屋に七人勇者の一人のジルが旅の途中に刃こぼれを直してもらう為に村に身を寄せていた。剣が直りジルが旅立つ日の事である
アリサは夢を見ていた満員のドームスタジアムで熱唱する夢である。ピッピッ……。アラームの音だ。そう現実は厳しいのである。オンボロ雑居ビルの二階にある小さな芸能事務所のソファーの上である事を認知する。わたしは歌姫であるが売れていないのである。5
それから……。「エリカさん、学校に遅れるよ」朝、わたしが寝ぼけていると声が聞こえる。凛正はササの血の洗礼を受けて元気になった。そうそう、道玄坂の呪い友達も人の姿に戻った。昨夜は紅い月が出ていた。夜遅くまで思念の塊を退治していたのだ。「もう少