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2020年09月19日06:16

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ようこそ、体育教官室に! 2

昼休み、ナタリーこと幼女先生はアジフライ定食を食べていた。
近くの和食店から出前を頼んだのである。
それに比べてわたしは菓子パンだけであった。
他の三人の体育教師は自前の弁当である。
ま、結婚しているのだろう。
「自分は幸せであります」
お弁当の出所を聞いただけなのに分かり易い反応である。
うん?
一人だけいかにも不味そうなお弁当を食べている先生がいた。
「三島先生、手作りのお弁当ですか?」
「あ〜これね……なかなか上手くできなくて」
ほ、ほー独身の先生もいるのか。
少し、胸がキュンとした。
禁断の恋も有りだな。
筋肉質で日焼けして身長の高い、三島先生はカッコいいのであった。
恋か……最近していないな……。
「おや、実星は三島先生がお気に入りか?」
ヤジを入れるナタリーにウザイと思い、やはり幼女先生には恋の良さが分からないに決まっている。と、わたしは不機嫌になる。
それから、菓子パンを食べ終わると教室に戻るしたくを始める。
「おい!トレーニングウェアの洗濯がまだだぞ」
ナタリーから大量の洗濯物を渡される。
痛い事を言うな、確かに体育教官室のマネージャーだがそこまでするのか?
試しに三島先生のトレーニングウェアをくんくんしてみた。
甘酸っぱい恋の香りである。
おっと、禁断の恋であった。
渋々、トレーニングウェアを洗濯機に入れてみた。
アボアボ、ボ、ボ……洗剤を入れ忘れた。
「実星、何を顔芸している?」
ナタリーがわたしの失敗をニタニタとしていると。
「女優としての訓練です」
『アボアボ、ボ、ボ……』の顔芸がか?
わたしは言い訳につまり……。
「う、う、訴えてやる!」
捨て台詞を吐いて教室に逃げ込むのであった。

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