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2020年03月26日05:19

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ハイビジョン放送に慣れた人には、かつての“525本走査線”のテレビ画質は苦痛でしかない。スティーブ・マックイーン主演「拳銃無宿」(1958)をスターチャンネルで再放送。

スターチャネルでは今年これから、スティーブ・マックイーンの主演作を“全作品放送”するそうです。その前宣伝ということなのか、テレビの「拳銃無宿」を第1話から4話まで無料放送していました。ところがこれが、かつての走査線525本時代のテレビ画質でした。今どき、ハイビジョンテレビで昔の画質を見せられたらかなわんで。

おまけに吹き替え版。それも放送当初の声優(宮部昭夫)ではありません。台本まで違うようで、マックイーンの役名がジョッシュ・ランダルではなく、ランドールとなっています。僕はテレビ放送時代に見ていたのは数回しかありませんが、先輩たちから“ジョッシュ・サンダル”と冗談を聞かされたとき通じた記憶があります。つまり、当時は外国人の名前を、スペルに近く発音するのが常でした。

そして僕は最近DVDのボックスが発売されたとき解説書を書かせてもらいましたが、そのときすでに寺田農がマックイーンの声でした。そして今回と同じカラーライズ版。このカラーライズというやつは、見ていると当然に思えてきます。NHKのドキュメンタリー番組で、「カラーでよみがえる○○」というシリーズがあり、色彩が加わることで細部が見えることがあるためです。

とはいえ、普通のテレビの画質をそのままアップグレードした画像というものには我慢できませんでした。今回は宣伝のための無料放送だし、いずれ字幕版もやるでしょうから、そのときまで契約していたら見直そうと思います。聞き覚えのあるマックイーンの声が聴けなかったら、再見する価値がないと言ってもいいわけです。

それと、第一話として放送した作品はアメリカでも第一話でしたが、第二話として放送したのは第一シーズンの21話でした。このあたりはアメリカの順序に合わせることなく、日本での放送順にしているようですが、当時を覚えている人間なんかもう数少ないわけですから、きちんとアメリカでの放映順に放送してほしかったな。←もちろんアメリカでも製作順に放送しているとは限らないけど、それはまた別の話です。

第二話(21話ね)にはジェームズ・コバーンが出ていました。彼は当初テレビ出演が多数なので、日本初放送時にはまだ「荒野の七人」が公開されていませんから、わざわざ21話を第二話にした理由が分かりません。せいぜい、買い付けた当時の最新作を先に放送しようとした、ということなのでしょう。

僕はテレビというものが家に来たときから、あの吹き替えという声の変な芝居臭さが大嫌いで、だから映画館で字幕付きの映画を見続けたしだいです。それなのに「アンタッチャブル」は日下武史の声で刷り込まれていますけど。ご他聞にもれず、若山源蔵の声が好きだったから、リー・マーヴィンが「アンタッチャブル」に出てくると、“声が違う”と息巻いたりしましたね。←フランク・ニティ役で準レギュラーだったせいです。

ということで、いちおうハイビジョン録画はしましたが、このアップコンバート版は保存に値しないな。字幕版が放送されたら(そしてそのとき、まだ契約していたら)録画し直します。

「拳銃無宿」は、マックイーンの動きを見るという魅力が主なので、また西部劇だから当時の女優を楽しむという魅力に欠けています。一方、モート・ミルズみたいに、何度もクレジットで名前だけは憶えていても、顔が分からないは男優さんには困ってしまいます。←「サイコ」の白バイ警官だけど、あのとはサングラスにヘルメットだからねぇ。

とか何とか言いながら、正味25分程度の挿話を4つも見てしまいました。新型コロナウィルスに冒されるよりはマシな行為だと、自分を慰めています。
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